足裏から足先のしびれの原因の1つ『足根管症候群』の概要と治療方法について解説します。


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<2017年9月25日修正・追記>

理学療法士の井上(@Rehacon)です。

先日、手先のしびれの原因の1つである「手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)」について解説しました。
 
手根管症候群では、「正中神経(せいちゅうしんけい)」が圧迫されることで指先にしびれが出るのが特徴であるとご説明しました。
 
手にもあるということは、足にもあるということで、足の裏から足の指先にしびれが出る疾患もあります。
 
これを「足根管症候群(そくこんかんしょうこうぐん)」といいます。
 
その足裏から足先のしびれ。
 
もしかしたら足根管症候群かもしれません。
 
今回は「足根管症候群」の概要と治療方法について解説します。
 
 


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足根管症候群とは

 
まず足根管について説明しますが、足の内くるぶしと踵(かかと)の骨を結ぶ帯状の組織があります。
 
これを「屈筋支帯(くっきんしたい)」といいます。
 
屈筋支帯と骨の間はトンネル状になっていて、神経や腱(スジ)などが通る構造となっています。
 
ここを「足根管(そくこんかん)」といいます。
 
手根管とは通る神経や腱が違うというだけです。
 
手根管症候群では正中神経が圧迫されることにより症状が出るのが特徴でしたが、足根管症候群では「後脛骨神経(こうけいこつしんけい)」が様々な原因で圧迫されることでしびれや痛みといった症状が出ます。
足根管
 
 
補足

後脛骨神経だけでなく、腱(スジ)や血管なども原因になることがあります。
 
 
 

足根管症候群の症状

 
症状は上記した通り、痛みやしびれが主な症状となります。
 
場合によっては、歩いてると足の裏が雲の上を歩いているような感じがするなどの訴えをする方がいます。
 
足裏から足先にかけて症状が出ますが、特徴的なのは、足裏の踵(かかと)に該当する部分や足の甲には症状がないということです。
 
 

足根管症候群の原因

 
  • 骨折や捻挫などの外傷
  • 炎症によるむくみ
  • 炎症以外の原因によるむくみ
  • 足の形態異常(扁平足)
  • ガングリオンなどの腫瘍  など
 
 
補足

ガングリオンとは、良性の腫瘍です。腫瘍は「コブ」と思ってもらえればいいです。ちなみに、ガングリオンは手根管症候群でも原因となることがあり、足根管よりも手根管で多く発生します。
 
 
こういった要因で足根管の圧迫が起こり、痛みやしびれを引き起こします。
 
 

足根管症候群の検査・診断

 
  • ティネル兆候

    IMG_2306

 

  • 足根管を狭めてみて症状が出るか

    IMG_2317

 
  • 足の形態確認:扁平足があるかどうか
  • レントゲン骨棘や変形があるかどうか
  • エコー検査ガングリオンなどの良性腫瘍があるかどうか  など

 

足根管症候群の治療

 
手根管症候群と同様に、内服治療やステロイド注射などの保存療法がまず行われます。
 
ガングリオンがある場合、注射によって改善することも多くあります。
 
症状が改善しない、若しくは症状が悪化するなどの場合は手術が適応されることがあります。

手術の目的としては、後脛骨神経や血管への「圧迫を取り除くこと」です。

 
 

リハビリテーション

 

インソール療法(中敷き)/アーチサポーター

 
足首の形や動きによって足根管を圧迫してしまうことがあります。
 
原因の1つに「距骨下関節(きょこつかかんせつ)の過回内(かかいない)」ということが挙げられます。
 
距骨下関節
 
引用:

引用画像:http://adidasbiginnerrun.seesaa.net/

また、扁平足も足根管を狭め圧迫してしまう原因になります。

このような足のトラブルを解決するには、靴の中敷きである「インソール」が有効です。
インソールについても過去に記事にしてきましたが、なるべくなら静的なインソールより動的インソールのほうが効果が高いです。
インソールについては以下の記事を参考にしてください。
ただし、動的インソールはやや高価なものが多いのでまずは既製インソールで試すのも良いかと思います。
既製インソールでは人工筋肉と呼ばれる「ソルボ」という素材を使ったインソールがおすすめです。
私自身はソルボインソールを作りますし、既製インソールも使った経験があります。足に馴染み、クッション性能も良くとても良いですよ。
 
 
あともう1つオススメするのは、ソルボのアーチサポーターです。
 
インソールはもちろん有効ですが、家の中では靴は履きません。

家の中でも足に優しいソルボのアーチサポーター。

足底筋膜炎などでも効果のあるものですが、足根管症候群の方は扁平足のことが多いです。アーチサポーターは有効ですよ。

【関連記事】
足のトラブルで多い「足底筋膜炎」の治療方法・リハビリ・予防を詳しく解説します。

 
 

物理療法

 
手根管症候群の記事でもご紹介した超音波療法や温冷交代浴も行います。是非合わせてお読みください。
【関連記事】
 

筋力トレーニング

 
これは足根管症候群だからというよりは、扁平足に対しての運動になります。
 

扁平足に関係する筋肉

  • 前脛骨筋(ぜんけいこつきん)
  • 後脛骨筋(こうけいこつきん)
  • 長拇趾屈筋(ちょうぼしくっきん)
  • 長趾屈筋(ちょうしくっきん)
 
前脛骨筋 後脛骨筋・長趾屈筋・長母趾屈筋
 
扁平足を改善・予防するためには以下のトレーニングが有効です。
 
タオルギャザー

タオルギャザー

カーフレイズ

カーフレイズ

 
注意

筋力トレーニングをすることで痛みやしびれが増強する場合は中止してください。
 
 

足裏〜足の指のしびれとトリガーポイント

 
足根管症候群が否定されたり、治療していても改善しない場合、皮膚・皮下脂肪・筋膜・筋肉などの軟部組織の癒着が原因ということがあります。
 
 
その癒着ポイントをトリガーポイントとも言いますが、トリガーポイントをセルフケアすることで痛みや痺れが改善することが期待できます。

以下の関連記事にまとめていますので、参考にしてみてください。

 

【関連記事】
『足裏』の痛みを引き起こす代表的な7つの筋肉とトリガーポイント
筋膜とは?トリガーポイントとは?筋膜の機能異常をどう捉えるか。

 
 
 

まとめ

足根管症候群についてまとめましたがいかがでしたでしょうか。

専門家でない方は細かい筋肉名まで覚える必要はありませんが、「後脛骨神経」が通っていてそこで何かしらの原因により圧迫されることで痛みやしびれの症状が出てくると覚えておくといいかと思います。

また、手根管症候群と同様に治療は外科的な手術をしない保存療法が中心であること、保存療法で改善しない場合は手術が適応になることもあるとご理解ください。

足裏〜足の指の痛みやしびれは足根管症候群だけでなく、他の疾患でも起こる症状です。

もし症状が強い、改善しないという場合は早めに病院を受診することをおすすします。

それでは、参考になれば幸いです。
 
 

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井上 直樹

リハビリテーションコンサルタントの井上です。

コンサルタントとはその道のプロが助言や指導をするという意味です。

リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。
リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。

コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。

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