腕・指先の痛みや痺れ『胸郭出口症候群』の原因・症状・ストレッチを含めたリハビリ治療


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理学療法士の井上(@Rehacon)です。
 
 
肩こりや腕のだるさ、腕・指先の痺れや痛みの症状を訴える方は非常に多いです。
 
 
こういった症状が起こるものの中に、胸郭出口症候群というものがあります。
 
なで肩の女性に多いとされていますが、首回りのトレーニングの過負荷によって起こることも少なくありません。
 
今回は胸郭出口症候群の概要と一般的に行われるリハビリテーションについてお伝えしていきます。
 

 
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胸郭出口症候群の症状と原因

 
胸郭出口症候群は、胸郭出口という場所で血管や神経が圧迫され、痛みや痺れなどの症状を引き起こすことをいいます。
 
胸郭出口の圧迫される部位はいくつかに分かれます。
 
  • 前斜角筋と中斜角筋の間
  • 鎖骨と第1肋骨の間
  • 小胸筋の下
 
胸郭出口症候群の部位 胸郭出口症候群の部位 胸郭出口症候群の部位
 
この3つのポイントで圧迫が起こりやすいのが特徴です。
 
なで肩の場合は牽引型の胸郭出口症候群と呼ばれるのですが、なで肩は女性に多く、男性の2~3倍多いと言われています。
 
また、ウェイトトレーニングなどで、首や肩周りのトレーニングにおいて負荷をかけすぎることで、筋肉が硬くなりすぎて圧迫が増強され引き起こされることがあります。
 
 

胸郭出口症候群の理学的所見と診断

 
胸郭出口症候群の所見において、
 
  • アドソンテスト
  • モーリーテスト
  • ライトテスト
  • エデンテスト
  • ルーステスト
 
このような整形外科テストが行われます。
 

 

アドソンテスト

アドソンテスト
症状のある方に顔を向け、顎を上に持ち上げて深呼吸を行います。
 
この際に、橈骨動脈が減弱・消失したら陽性となります。
 
 

モーリーテスト

ルーステスト モーリーテスト
斜角筋を圧迫するテストです。
 
首を横に回すと太い筋肉があり、この筋肉を胸鎖乳突筋といいます。
 
胸鎖乳突筋と鎖骨が交じる点のやや後ろ部分を圧迫し、症状が増強する場合に陽性となります。
 
 

ライトテスト

ライトテスト
症状のある方の手を外に広げ、手のひらが正面を向くようにする。
 
そのまま手を後ろに引き、橈骨動脈の減弱・消失、痺れや痛みの増悪がある場合に陽性となります。
 
 

エデンテスト

エデンテスト
両手を後ろ(写真は分かりやすいように片手)に引き、橈骨動脈の減弱・消失、痺れや痛みの増悪がある場合に陽性となります。
 
 

ルーステスト

ルーステスト
ライトテストの姿勢を取り、指の曲げ伸ばしを3分間行います。
 
手や指に痺れや痛みの増悪が起こる場合に陽性となります。
 
 
 
これらテストの目的は、胸郭出口の圧迫を強制的に加え、橈骨動脈の減弱、症状の増悪があるかどうかを確認する目的で行われます。
 
頚椎ヘルニア、肘部管症候群などは似たような症状を起こしますので、鑑別診断が重要です。
 
 
 

胸郭出口症候群の治療とリハビリテーション

 
基本的には手術をしない、薬物療法・物理療法・運動療法などの保存療法が行われます。
 
また、生活環境や日常生活での姿勢や身体の使い方なども意識していく必要があります。
 
以下に、リハビリを中心に説明をしていきます。
 
ポイントとなるのは、前斜角筋・中斜角筋・小胸筋の筋肉、筋膜などの軟部組織の柔軟性をいかに保つか。
 
柔軟性を保ちながら、姿勢を修正していく運動を行うということが必要になります。
 
 

胸郭出口症候群に対する物理療法

 
物理療法は病院やクリニックで行ったことのある方も多いと思います。
 
前斜角筋や中斜角筋、小胸筋に対して電気治療や超音波療法などが行われます。
 
超音波は医療機関に行かないとなかなかできませんが、電気治療であれば、今は気軽に買える時代になりましたので、日々のケアとして活用するのもおすすめです。
 
 
 
 

胸郭出口症候群に対するセルフストレッチ

 

斜角筋のストレッチ

首の側屈ストレッチ 首の側屈+腕伸ばしストレッチ
【方法】 
  • 耳と肩を近づけるように頭を横に倒す。
  • 痛みがなければ手で圧迫を加え、よりストレッチさせる。
  • 慣れてきたら、首は横に倒したまま手を斜め後ろに伸ばす。
  • 1回30秒を目安に行う。
 

小胸筋のストレッチ

大胸筋・小胸筋ストレッチ

【方法】

  • 壁などに写真のように手を当てたまま、体を前に倒す。
  • 胸が伸ばされていると感じるところで30秒間キープする。
 
 

胸郭出口症候群に対するセルフマッサージ

 
胸郭出口症候群では、前斜角筋・中斜角筋・小胸筋にトラブルが起こりやすいのはここまで説明してきた通りです。
 
これらの筋肉や、筋肉上にある筋膜や皮下組織、皮膚などに組織の癒着が起こると同様の症状を引き起こすことがあります。
 
 
斜角筋や小胸筋は自分の指や指の関節で行うことができますので、以下に示す✖︎印を圧迫、もしくは圧迫しながら揺するということをやってみてください。
 
普段の痛みや痺れの症状と同じような症状が現れたら、その筋肉に問題がある可能性があります。
 
痛みや痺れの症状が軽減する場合は、継続して行ってみてください。
 
前斜角筋トリガーポイント 中斜角筋トリガーポイント 小胸筋トリガーポイント
 

 

胸郭出口症候群に対するセルフトレーニング

 
胸郭出口症候群はなで肩に多いと説明しましたが、なで肩は猫背・ストレートネックになりやすいです。

猫背になると、背中側の筋力も弱まりやすくなるため、強化することも必要です。

 
 

ストレートネックの修正方法

ストレートネック筋膜リリース
 

【方法】

  • タオルを首にかけ、両手を前方へ引っ張る。
  • 顎を引きながら頭を後ろに引く。
  • 30秒間キープする。

 

背中の筋力強化トレーニング

四つ這い位・多裂筋トレーニング

【方法】

  • 四つ這い位になり、対側の手足を持ち上げる。
  • 腰が反りすぎないように注意する。
  • 10秒間キープする。

 

脊柱起立筋トレーニング

【方法】

  • 仰向けになり、セラバンドやスポバンドなどを使用して手を斜め上に持ち上げる。
  • 戻す時はゆっくりと戻す。
  • 1セットあたり、10回~15回を目安に行う。
個人的にはスポバンドをおすすめしています。
 
 
 

まとめ

 
胸郭出口症候群の概要とリハビリテーションについてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。
 
なで肩や猫背姿勢、トレーニングのしすぎによるオーバーユースは胸郭出口症候群を引き起こすことがあります。
 
筋肉のケアをしながら、トレーニングをしていくことで十分予防することができます。
 
是非、参考にしていただけたら幸いです。
 
 

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ABOUTこの記事をかいた人

井上 直樹

リハビリテーションコンサルタントの井上です。 コンサルタントとはその道のプロが助言や指導をするという意味です。 リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。 リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。 コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。 どうぞよろしくお願いします。