『ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)』の痛みの原因と治療方法・リハビリについて解説します。


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理学療法士・ゴルフフィジオセラピストの井上(@Rehacon)です。
 

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「ゴルフ肘」はアマチュアゴルファーの中でも多い怪我の1つです。
 
ゴルフという名がつくだけに、プロゴルファーにも多いイメージをお持ちの方も多いかもしれません。
 
ただ、ゴルフ肘になるプロゴルファーは実はあまりいないのをご存知でしょうか?
 
ゴルフ肘は、アマチュアゴルファーに多い怪我の1つです。
 
その理由とゴルフ肘の概要・サポーターやテーピングを含む一般的な治療方法について解説をしていきます。
 

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ゴルフ肘とは

 
ゴルフ肘のことを医療用語では「上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)」といいます。
 
ゴルフ肘は、肘の内側の痛みを引き起こします。

右利きアマチュアゴルファーの場合、内側にクラブを返すため、右肘のゴルフ肘が多いのが特徴です。

 
ゴルフ肘
 
この肘の内側にはたくさんの筋肉が付いています。
 
  • 尺側手根屈筋(しゃくそくしゅこんくっきん)
  • 長掌筋(ちょうしょうきん)
  • 浅指屈筋(せんしくっきん)
  • 橈側手根屈筋(とうそくしゅこんくっきん)
  • 円回内筋(えんかいないきん)
 
ゴルフ肘
 
これらの筋肉に負荷がかかることで筋肉の付着部に痛みを引き起こします。
 
 

痛みを引き起こす原因

 
ゴルフボールを打つ時、手首と前腕を捻る動きが大きく、いわゆる「手打ち」になっていることが原因の1つです。
 
そして、練習マットの上にドスンドスン、クラブを当ててしまう、いわゆる「ダフる」ことが繰り返されると機械的なストレスが肘にかかり、ゴルフ肘を発症します。
 
 
ゴルフ肘:肘の内側の損傷
テニス肘:肘の外側の損傷
一般的にはこのようにいわれますが、ゴルフだけで起こす怪我のように連想しますが、テニスのフォアハンドでも引き起こすことがありますし、日常生活で部分的な負荷がかかることでも肘の内側を痛めてしまうことがあります。
 
ここではあくまでもゴルフにフォーカスを当てて説明していますのでご了承ください。
 

ゴルフ肘の整形外科的検査

 

Wrist Flexion Test(リストフレクションテスト)

 
img_3031  img_3032
 
  • 肘を伸ばし、手首を上に持ち上げる。
  • 持ち上げた手首をもう一方の手で押し返す。
  • 肘の内側に痛みがあるかどうかの確認をする。
 

Forearm Pronation Test(フォアアームプロネーションテスト)

 
img_3033  img_3034
 
  • 肘を伸ばし、手のひらを内側に返す。
  • もう一方の手で内側に返らないように押し返す。
  • 肘の内側に痛みがあるかどうかの確認をする。
 
 

ゴルフ肘の治療とリハビリテーション

 
  1. 安静
  2. 消炎鎮痛剤の処方
  3. 注射
  4. サポーター(エルボーバンド)
  5. テーピング
  6. 物理療法
  7. ストレッチ
  8. 筋力トレーニング
 
この8つが基本的で一般的な治療方法となります。
 
 

安静とサポーター(エルボーバンド)

炎症を抑えるために安静はある程度必要になります。
 
しかし、日常生活で手を使わないというのは難しいですので、サポーターを使用し少しでも肘への影響を少なくする必要があります。
 
 

消炎鎮痛剤

炎症を抑える消炎鎮痛剤の服用と、湿布が一般的には処方されます。
 
 

注射

痛みがなかなか引かない場合や、痛みが強いという場合はステロイド注射や局所麻酔が選択されます。
 
 

物理療法

ゴルフ肘において物理療法が選択される場合は、消炎鎮痛が目的となります。
 
主に「超音波療法」が選択されます。
 
 
超音波療法は経験的にも効果のある物理療法になります。
 
その他の物理療法としては、低周波療法や干渉波療法などの電気治療、炎症が治まってきたらマイクロ波が行われることもあります。
 
マイクロ
マイクロ波 引用:ミナト医科学
マイクロ波は電磁波が強いため、今は使用していない病院も多いです。
 

テーピング

痛みが少しずつ改善してきて、ゴルフを再開していくときにテーピングを使うと効果的です。
 
以下に動画を貼り付けておきますので参考にしてください。

 
 
以下の参考書はテーピングを学ぶ方にはとても丁寧に書かれていますのでおすすめです。
 
 

ストレッチ・筋力トレーニング

安静にしている期間で筋肉というのは簡単に萎縮したり短縮(短くなる)したりします。
 
そのためストレッチと筋力トレーニングが必要となります。
 

ストレッチ

前腕ストレッチ
肘をしっかり伸ばして行う
前腕ストレッチ
 
 

筋力トレーニング

前腕筋トレ 橈骨手根屈筋・尺側手根屈筋筋トレ
 
 
ここまでが一般的な治療方法となります。
 
しかし、筋肉が萎縮したり短縮したりするのはもちろんのこと、その筋肉を包んでいる筋膜の滑りも悪くなってしまいます。
 
以下に筋膜の滑りをよくする方法と肘の痛みに関連してくるトリガーポイントについて解説します。
 
 

筋膜リリースとトリガーポイント療法

 

筋膜リリース

上に説明した筋肉に対して、テニスボールやゴルフボールを使用して筋膜リリースを行います。

ボールを少し深く押し当てて、その圧力を一定のままゆっくりと手を前に押し出し動かしていく。

img_3029  img_3030
 

トリガーポイント療法

上腕三頭筋にできるトリガーポイントが、肘の内側に痛みを引き起こすことがあります。

上腕三頭筋   上腕三頭筋

以下の画像の✖印を30秒圧迫+30秒解放、30秒グリグリ押し当てる+30秒解放を何度か繰り返してください。

痛みが軽減される場合はこのトリガーポイントが原因のことがあります。

img_3007   img_3006

 
 

まとめ

 
ゴルフ肘の概要と治療方法について解説をしましたがいかがでしたでしょうか。
 
治療を行い、痛みが治ってもまた再発しては意味がありません。
 
痛みを繰り返す場合には、結局最終的にはゴルフスイングを変える必要があります。
 
次回はゴルフ肘を引き起こすスイングのメカニズムを科学的に解説をし、それに見合うトレーニング方法についてを解説していきます。
 
それでは、参考になれば幸いです。
 
 
 
 

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井上 直樹
(同)Relate・(同)ALLMERU代表社員/理学療法士の井上直樹です。 このサイトでは一般の方に向けたリハビリの基本的な情報発信を行っております。また、不定期ですが雑誌や新聞などのマスメディア・WEB上のメディアにも情報提供を行っております。リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。リハビリに関わるコンサルティング事業を展開しております。お仕事依頼もお気軽にお問合せくださいませ。