『頭痛』と関連する筋肉とトリガーポイントの代表例5つをご紹介します。


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理学療法士の井上(@Rehacon)です。
 
 
先日の記事で肩こりを引き起こす原因である筋肉とトリガーポイントについて解説しました。

【関連記事】
『肩こり』を引き起こす代表的な3つの筋肉とトリガーポイント

 
肩こりと同様に頭痛を訴える方が近年では増加傾向にあります。
 
しかし、頭痛といっても様々な原因があり、その原因の1つとして考えられるのが「筋筋膜性」による頭痛です。
 
今回は頭痛に関わる筋肉とトリガーポイントの代表例について解説をしていきます。
 
トリガーポイントについては以下の記事でまとめています。まだお読みでない方は先にこちらをお読みいただくことをおすすめします。

 


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頭痛についての概要

 
頭痛は日本人のおよそ3〜4割が慢性的にもっているといわれています。
 
主に一次性頭痛(他に病気のない頭痛)二次性頭痛(クモ膜下出血や脳腫瘍などの他に病気による頭痛)に分類されます。
 
その多くは一次性頭痛であり、この記事では一次性頭痛で、その中での原因の1つである筋筋膜性頭痛にフォーカスをあてて以下に説明をしていきます。
 
注意
二次性頭痛と呼ばれる、クモ膜下出血や脳腫瘍などのように生命の危機に陥ることのある頭痛もありますので、頭痛がひどい方はまずは病院受診をすることをおすすめします。
 
 

頭痛と関連のある筋肉とトリガーポイントの代表例は大別すると5つ

 
  1. 僧帽筋 上部線維(そうぼうきん ぜんぶせんい)
  2. 胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
  3. 後頭下筋群(こうとうかきんぐん)
    ・大後頭直筋(だいこうとうちょくきん)
    ・小後頭直筋(しょうこうとうちょくきん)
    ・上頭斜筋(じょうとうしゃきん)
    ・下頭斜筋(かとうしゃきん)
  4. 板状筋(ばんじょうきん)
    ・頭板状筋(とうばんじょうきん)
    ・頸板状筋(けいばんじょうきん)
  5. 半棘筋(はんきょくきん)
    ・頭半棘筋(とうはんきょくきん)
    ・頸半棘筋(けいはんきょくきん)
 
 
以下にそれぞれの筋肉とトリガーポイントについて説明していきます。
 
 

僧帽筋 上部線維

僧帽筋については肩こりとも関連があり、頭痛を引き起こす原因の1つです。
 
筋肉の詳細については『肩こり』に関連する筋肉とトリガーポイントの記事に説明をしていますので、こちらで確認をしてください。
 

トリガーポイント

僧帽筋上部線維 トリガーポイント
 
【関連痛パターン】
僧帽筋上部線維の外側にあるトリガーポイントは、首の外側〜こめかみにかけて痛みを引き起こします。
 
僧帽筋は人体の中でもっともトリガーポイントを形成する筋肉の1つになります。
 
 

胸鎖乳突筋

 
この筋肉は耳との関連もあり、姿勢性のめまいを起こすこともあります。

胸鎖乳突筋  
僧帽筋 頭頸部屈曲  img_3210   胸鎖乳突筋 肋骨挙上

 
 
起始:胸骨柄全面の上部
停止:乳様突起の外側、後頭骨の項線
作用:頭頸部の屈曲・側屈(同側)・回旋(対側)、肋骨の挙上(補助)
神経支配:副神経、頸神経叢
 

トリガーポイント

 胸鎖乳突筋 トリガーポイント  胸鎖乳突筋 トリガーポイント
 
【関連痛パターン】
最上部の関連痛は頭頂部と後頭部。肋骨部の深層筋は前頭部の関連痛を引き起こします。
 
 

 

後頭下筋群(大・小後頭直筋、上・下頭斜筋)

後頭下筋群は「緊張型頭痛」の原因となる筋肉です。
 
深い位置に存在する筋肉であり、インナーマッスルになります。
 
この筋肉を詳細に触れていくことはかなり難しいので、セルフケアをする場合は、画像を目安として少し押し込む感じで行うようにしてください。
 
後頭下筋群
 
後頭下筋群 頭頸部伸展  後頭下筋群 頭頸部伸展
 

大後頭直筋

起始: C2棘突起
停止:後頭骨の下項線の外側
作用:頭頸部の伸展・回旋(同側)
神経支配:第1頸神経(後頭下神経・後枝)
 

小後頭直筋

起始: 環椎の後弓結節
停止:後頭骨の下項線の内側
作用:頭頸部の伸展
神経支配:第1頸神経(後頭下神経・後枝)
 

上頭斜筋

起始: 環椎横突起
停止:後頭骨(上項線と下項線の間)
作用:頭頸部の伸展・回旋(同側)
神経支配:第1頸神経(後頭下神経・後枝)
 

下頭斜筋

起始:軸椎棘突起
停止:環椎横突起
作用:頭頸部の伸展・回旋(同側)
神経支配:第1頸神経(後頭下神経・後枝)
 
 

トリガーポイント

 後頭筋群 トリガーポイント
 
【関連痛パターン】
「頭全体が痛い」という表現をする方が多いです。そのため、痛みを特定するのが難しい筋肉です。
 
 

板状筋(頭・頸板状筋)

板状筋は首の筋肉のインナーマッスルで、頭を支える重要な筋肉です。
 
頭板状筋・頸板状筋
 
板状筋 頭頸部の伸展  板状筋 頭頸部の側屈(同側)  板状筋 頭頸部の回旋(同側)
 

頭板状筋

起始:項靭帯の下半分、C7〜Th3
停止:乳様突起及び後頭骨
作用:頭頸部の伸展・側屈(同側)・回旋(同側)
神経支配:脊髄神経後枝(頸神経)
 

トリガーポイント

頭板状筋 トリガーポイント 
 
【関連痛パターン】
この筋肉の関連痛は頭頂部に起こします。頭痛を引き起こす原因の1つです。
 
 

頸板状筋

起始:Th3〜Th6棘突起
停止:C1〜C3横突起
作用:頭頸部の伸展・側屈(同側)・回旋(同側)
神経支配:脊髄神経後枝(頸神経)
 

トリガーポイント

 頸板状筋 トリガーポイント
 
【関連痛パターン】
頭の内部、目の内側に痛みが起こります。姿勢の問題などで、首がリラックスできていないと起こりやすいのも特徴です。
 
 

半棘筋(頭・頸半棘筋)

半棘筋もインナーマッスルになります。
 
半棘筋  頸半棘筋
 
半棘筋 頭頸部の伸展  半棘筋 頭頸部の回旋(対側)  半棘筋 脊椎の伸展
 

頭半棘筋

起始:(中間)Th1〜Th6横突起(外側)C4〜C7横突起
停止:後頭骨(上項線と下項線の間)
作用:頭頸部の伸展・回旋(対側)、脊椎の伸展
神経支配:脊髄神経後枝(頸神経)
 

トリガーポイント

 頭半棘筋 トリガーポイント
 
【関連痛パターン】
この筋肉の関連痛はこめかみ〜側頭部へ引き起こします。
 
 

頸半棘筋

起始:Th1〜6横突起
停止:C2〜7棘突起
作用:頭頸部の伸展・回旋(対側)、脊椎の伸展
神経支配:脊髄神経後枝(頸神経・胸神経)
 

トリガーポイント

頸半棘筋 トリガーポイント 
 
【関連痛パターン】
この筋肉の関連痛は、後頭部〜頭頂部にかけて起こります。
 
最近問題視されている「テキストネック」は、この筋肉のトリガーポイントを形成しやすい姿勢となります。
 
 
 

トリガーポイント療法/筋膜リリース

 
  • 上記トリガーポイント画像にある✖印を一定の圧力で30秒圧迫+30秒解放を何回か繰り返す。
  • ✖印を一定の圧力で30秒グリグリゆっくりと動かす+30秒解放を何回か繰り返す。
  • 上記に示した筋肉に対して、手のひらやゴルフボール、テニスボール、トリガーポイント用のボール、フォームローラーなどを使用して一定の圧力で、ゆっくりと動かす。
 
圧迫したりグリグリ押すには、親指や指の関節、ゴルフボール、テニスボール、トリガーポイント用のボールなどを使用して行うと効果的です。

筋膜を全体的にリリースしていくには、フォームローラーなどを持っておくのも便利です。

 
 
これで頭痛が軽減する場合には、セルフケアとして継続してみてください。
 
 

まとめ

 
 
頭痛を引き起こす原因となる筋肉とトリガーポイントについてご紹介をしました。

冒頭にも書きましたが、頭痛の原因はたくさんあります。中には生死を分けることもある頭痛もあります。

頭痛が引かない、これまで感じたことのない頭痛など、まずは病院受診をすることをおすすめします。

病院受診をして特に問題がない場合、筋筋膜性による頭痛の可能性もあります。

その場合は是非、この記事を参考にしてもらえたら幸いです。

【部位別トリガーポイント記事】
『肩こり』を引き起こす代表的な3つの筋肉とトリガーポイント
『首の痛み』を引き起こす代表的な6つの筋肉とトリガーポイント
『肩の痛み』を引き起こす代表的な8つの筋肉とトリガーポイント
『肘の痛み』を引き起こす代表的な5つの筋肉とトリガーポイント
『腰痛』を引き起こす代表的な7つの筋肉とトリガーポイント
『股関節』の痛みを引き起こす代表的な7つの筋肉とトリガーポイント
『膝の痛み』を引き起こす代表的な6つの筋肉とトリガーポイント
『足裏』の痛みを引き起こす代表的な7つの筋肉とトリガーポイント

 
 

おすすめ書籍

 
以下の2冊は一般向けに筋膜性疼痛症候群研究会(MPS研究会)でもおすすめしている書籍です。
 
以下の書籍は個人的におすすめしたい2冊です。

筋肉の絵やトリガーポイント、セルフストレッチや筋力トレーニングも丁寧に説明されています。

 

筋膜リリースの本を読むなら「竹井 仁」先生の本がおすすめです。

筋膜博士と呼ばれるくらい筋膜では有名な先生であり、TVなどにも数多く出演されている方です。

私も持っていますが、超絶おすすめ一般書です。

 
 
 
 
 
 

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ABOUTこの記事をかいた人

井上 直樹

リハビリテーションコンサルタントの井上です。

コンサルタントとはその道のプロが助言や指導をするという意味です。

リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。
リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。

コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。

どうぞよろしくお願いします。