トリガーポイント
『股関節』の痛みを引き起こす代表的な7つの筋肉とトリガーポイント
股関節の骨折後のリハビリは経験上多いですが、骨折以外に痛みを訴える症例を臨床上、それほど私自身経験したことは少ないです。
しかし、痛みは少ないにしても、つまり感などの違和感を訴える方は非常に多い印象があります。
そういったケースの場合、トリガーポイントによる違和感というのが多いです。
今回の記事では、股関節周囲の痛みや違和感を引き起こすトリガーポイントについて解説をしていきます。
【部位別・トリガーポイント関連記事】
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股関節の痛み・違和感を引き起こす代表的な7つの筋肉とトリガーポイント
- 長内転筋(ちょうないてんきん)
- 短内転筋(たんないてんきん)
- 腸腰筋(ちょうようきん):大腰筋、小腰筋、腸骨筋
- 大内転筋(だいないてんきん)
- 恥骨筋(ちこつきん)
- 大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)
- 腰方形筋(ようほうけいきん)
長・短内転筋
筋肉、トリガーポイントともに、以下の関連記事に詳細を書いてますので、こちらをご覧ください。
腸腰筋
腸腰筋は、大腰筋・小腰筋・腸骨筋の総称になります。
それぞれの筋肉についての説明は、以下の関連記事に書いてますので、こちらをご覧ください。
トリガーポイント
【関連痛パターン】
腸腰筋の関連痛パターンは、腰・仙骨部・大腿部前面(股関節周囲)に引き起こす。虫垂炎と似た痛みを引き起こすこともある。
大内転筋
起始:恥骨下枝、坐骨下枝・坐骨結節下面
停止:大腿骨粗面の内側唇
作用:股関節の内転
神経支配:閉鎖神経
トリガーポイント
【関連痛パターン】
鼠径部から大腿部内側面に関連痛を引き起こす。
恥骨筋
起始:恥骨櫛
停止:大腿骨の恥骨筋線
作用:股関節の内転・屈曲(わずかな)
神経支配:大腿神経(L2-4)、閉鎖神経(L2-3)
トリガーポイント
【関連痛パターン】
鼠径部下方に関連痛を引き起こす。
大腿筋膜張筋
起始:上前腸骨棘、腸骨稜の前部
停止:腸脛靭帯を介して脛骨の外側顆
作用:股関節の屈曲・外転・内旋、大腿筋膜を緊張させる
神経支配:上殿神経
トリガーポイント
【関連痛パターン】
主に大腿部外側にかけて関連痛が起こるが、大転子部分にも関連痛が起こるため、股関節の痛みと感じることがある。
腰方形筋
起始:腸骨稜、腸腰靭帯
停止:第12肋骨、L1-L4の肋骨突起
作用:腰椎の側屈・伸展、第12肋骨の下制
神経支配:腰神経叢
トリガーポイント
【関連痛パターン】
仙腸関節周囲や殿部外側・大腿部前面(一部)に関連痛を引き起こす。仙腸関節障害と似た症状が出るため、鑑別が重要。
トリガーポイント療法/筋膜リリース
- 上記トリガーポイント画像にある✖印を一定の圧力で30秒圧迫+30秒解放を何回か繰り返す。
- ✖印を一定の圧力で30秒グリグリゆっくりと動かす+30秒解放を何回か繰り返す。
- 上記に示した筋肉に対して、手のひらやゴルフボール、テニスボール、トリガーポイント用のボール、フォームローラーなどを使用して一定の圧力で、ゆっくりと動かす。
圧迫したりグリグリ押すには、親指や指の関節、ゴルフボール、テニスボール、トリガーポイント用のボールなどを使用して行うと効果的です。
筋膜を全体的にリリースしていくには、フォームローラーなどを持っておくのも便利です。
大内転筋や大腿筋膜張筋の筋膜をリリースするにはフォームローラーがおすすめです。
フォームローラーについては私自身も使用していますが、とてもおすすめですよ。
TRIGGERPOINT PERFORMANCE(トリガーポイント パフォーマンス)
TRIGGERPOINT PERFORMANCE(トリガーポイント パフォーマンス)
これで股関節の痛みや張り感・違和感が軽減する場合には、セルフケアとして継続してみてください。
まとめ
股関節の痛みを引き起こす原因となる筋肉とトリガーポイントについてご紹介をしました。
股関節の術後やスポーツ傷害などで股関節の痛みだけでなく、違和感を感じる方は多いですが、こういう場合は筋膜や筋肉に起こるトリガーポイントが原因ということが考えられますので、是非参考にしてみてください。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
おすすめ書籍
以下の2冊は一般向けに筋膜性疼痛症候群研究会(MPS研究会)でもおすすめしている書籍です。
加茂整形外科医院院長 加茂 淳 風雲舎 2009-01-10
Clair Davies,Amber Davies エクスナレッジ 2010-03-10
以下の書籍は個人的におすすめしたい2冊です。
筋肉の絵やトリガーポイント、セルフストレッチや筋力トレーニングも丁寧に説明されています。
Dimitrios Kostopoulos,Konstantine Rizopoulos 医道の日本社 2002-08
シメオン・ニールアッシャー 緑書房 2010-07-06
筋膜リリースの本を読むなら
「竹井 仁」先生の本がおすすめです。
筋膜博士と呼ばれるくらい筋膜では有名な先生であり、TVなどにも数多く出演されている方です。
私も持っていますが、こんなに充実した内容でこの価格は破格です。
超絶おすすめ一般書ですよ。
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膝の痛みを引き起こす代表的な6つの筋肉とトリガーポイント
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