『偏(片)頭痛』にマッサージはしてはいけない?そんなことはありません。原因は5つの筋肉が関与している。マッサージで対処するポイントをリハビリの専門家が解説

偏(片)頭痛の原因とマッサージ方法

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理学療法士の井上(@Rehacon)です。
 
 
普段仕事をしていて、患者さんや利用者さんの中で偏頭痛を訴える方が結構いたりします。
 
偏頭痛って、一般的にはマッサージはしない方がいいと言われています。
 
その理由は、炎症が起きているため、マッサージすることで血行がよくなってより痛くなってしまうという理由です。
 
しかし、それはあくまでも炎症が起きているからであって、必ずしも偏頭痛は炎症が起きているわけではありません。
 
偏頭痛の原因が単純に筋肉のコリ(硬さ)で起きていることも多くあり、このような場合はマッサージで改善することも多く経験しています。
 
痛みが起きているところが必ずしも原因ではなく、偏頭痛を引き起こす関連痛ということもあります。
 
関連痛を引き起こすポイントをトリガーポイントと言いますが、このトリガーポイントは皮膚や皮下組織、筋膜や筋肉などの軟部組織に癒着を起こしているポイントになります。
 
簡単にいうとコリです。
 
この癒着を取り除くことで痛みが改善されます。ついこの前もそういう方がいて、癒着を取り除いたら痛みが取れ、3週間くらい経過してますが、今もなお痛みの再発はありません。
 
今回は、偏頭痛の原因が軟部組織の癒着であった場合のマッサージするポイントをお伝えしていきたいと思います。
 

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偏(片)頭痛の原因

 
偏頭痛は「偏った頭の痛み」又は「片方の頭の痛み」のことを指します。
 
痛み方としては、片方のこめかみ付近にズキズキとした波打つ痛みが特徴です。
 
代表的な原因としては、
 
  • 血管の収縮と拡張
  • 三叉神経(さんさしんけい)の刺激
 
この2つが一般的に言われている原因です。
 
 

血管の収縮と拡張

収縮と拡張は、血管が伸び縮みすると理解してもらえればいいです。
 
この血管の伸び縮みが起こる要因にセロトニンという物質が関わっていて、セロトニンはストレスによって大量に放出されると言われています。
 
つまり、セロトニンの過剰な働きが血管の伸び縮みに影響して、ズキズキした痛みが起こります。
 
 

三叉神経の刺激

三叉神経は太い神経で、顔の周りの筋肉を支配する神経になります。
 
何らかしらの原因によって神経が圧迫されると三叉神経が刺激され、痛みの原因になる物質(神経ペプチド)が放出され血管周りに炎症を起こして痛みの原因となります。
 
 

偏(片)頭痛の一般的な治療方法

 
ここまで説明した2つの原因から考えると、ストレスの軽減と三叉神経の刺激を軽減させる。ということが必要になります。
 
ストレスは様々な影響があるので、一概には言えませんが、自律神経系を整えることが大切です。
 
自律神経を整える方法などについて、以下の関連記事にまとめていますので、合わせてお読みください。
 
また、この関連記事で紹介している書籍は医師が書いたものですが、非常に分かりやすくまとめられているので、参考にしてみてください。
 
 
 
三叉神経の刺激を軽減させるには、内服が一般的です。
 
偏頭痛に使われる治療薬は炎症を抑える薬や、血管の拡張を抑える薬があります。
 
医師の指示に従い、処方された薬を飲むようにしてください。
 
 
さて、ここまでは偏頭痛についてよく説明されている部分です。
 
もちろん、このような原因はあるのですが、冒頭にも書いたように、単純に筋肉のコリが原因になることもあります。
 
むしろ、その方が多かったりします。
 
また、関連痛も考えられますし、歯の噛み合わせが原因ということもあります。
 
この辺りのことを以下に説明していきます。
 
 

歯の噛み合わせで偏(片)頭痛が起こる?

 
自分の経験上、このケースは多いです。
 
なぜ歯の噛み合わせが影響するのか。
 
これも非常にシンプルなのですが、噛み合わせが悪いと食事の際の噛む動きに左右差が起こります。
 
つまり、左右片方に偏ります。
 
偏頭痛がなくても、アゴ周りの筋肉を触ると、どちらかが硬くなって筋肉が発達している方も多いはずです。
 
是非、一度触ってみてください。左右差を感じると思いますよ。
 
話を戻しますが、噛み合わせが悪いと左右差が起こり、一方のアゴ周りの筋肉や首周りの筋肉が疲労を起こし、筋肉が硬くなります。
 
硬くなると、血行も悪くなり痛みの原因となります。
 
こういった場合は、歯の噛み合わせを治さないと根本的な解決にはなりませんが、意識をすることで左右バランスよく噛むといった対応ができます。
 
これだけでも痛みの緩和は図れる可能性があります。
 
 

偏(片)頭痛を引き起こす原因となる代表的な5つの筋肉とマッサージで対処する方法

 
  • 咬筋(こうきん)
  • 胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
  • 側頭筋(そくとうきん)
  • 頭半棘筋(とうはんきょくきん)
  • 後頭筋(こうとうきん)
 
ここに挙げた5つの筋肉は、それぞれこめかみ部分やこめかみ周囲の痛み、または目の裏側に痛みを引き起こす代表的な筋肉です。
 
これらの筋肉は硬くなりやすいポイントがあり、偏頭痛を起こす関連痛も起こします。そのポイントをトリガーポイントといいます。
 
トリガーポイントをマッサージすることで偏頭痛を解消させることが期待できます。
 
以下の画像の✖印を30秒間圧迫する、もしくは、✖印を圧迫しながらゆっくりと前後左右に滑らせるようにマッサージを行うようにしてください。
 
もし、いつも感じる偏頭痛と同じような痛みがあれば、そこの部分を中心にマッサージしてみてください。
 
咬筋・トリガーポイント
咬筋
胸鎖乳突筋トリガーポイント
胸鎖乳突筋
側頭筋・トリガーポイント
側頭筋
頭半棘筋・トリガーポイント
頭半棘筋
後頭筋・トリガーポイント
後頭筋

まとめ

 
偏頭痛の原因と予防方法についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。
 
頭痛は脳の病気がかくれていることもありますので、まずは医師の診断を受けるようにしてください。
 
その上で、ここでご紹介したマッサージ方法などを参考にしてみてください。
 
経験上、改善することも多いですよ。
 
それでは、少しでも参考になれば幸いです。
 
 

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井上 直樹
(同)Relate・(同)ALLMERU代表社員/理学療法士の井上直樹です。 このサイトでは一般の方に向けたリハビリの基本的な情報発信を行っております。また、不定期ですが雑誌や新聞などのマスメディア・WEB上のメディアにも情報提供を行っております。リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。リハビリに関わるコンサルティング事業を展開しております。お仕事依頼もお気軽にお問合せくださいませ。