軽度者への『介護サービス縮小・自己負担化』議論についての見解。


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理学療法士の井上(@Rehacon)です。
 
 
最近賑わしている福祉用具や住宅改修の自己負担化、介護サービスの縮小。
 

介護度は軽度から要支援1・2、要介護1・2・3・4・5と7段階に分けられますが、このうち要支援1〜要介護2までの方に対して、介護サービスを縮小させるといったものです。
 
現在、訪問リハビリテーションに従事している理学療法士という立場の私ですが、私なりの意見を書いてみたいと思います。
 

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財務省や厚労省で議論されていること

 
要支援1〜要介護2までの方は
 
  • 福祉用具貸与
  • 特定福祉用具販売
  • 住宅改修
 
これらについての一部補助はあるものの、原則自己負担化にしてはどうか?という議論をしています。
 
その目的はもちろん、社会保障費削減のためです。
 
財務省案では、要介護2までのサービスについては市町村事業に移し、車椅子・ベッド・歩行器(車)などの福祉用具使用や、手すり設置などの住宅改修、生活支援サービスは、原則全額自己負担とする等の内容となっています。
 

いわゆる「要介護度軽度」の方は、福祉用具を使用することにより生活の幅が広まり、社会参加も可能になっている方々です。

全文はこちらからどうぞ

引用:福祉用具国民会議運営委員会

 
 

生活援助サービスをすることで、利用者の生活の改善や身体能力の維持、重症化の予防も図っている。これらをすることによって、社会保障費の削減にもつながっている。

引用:医療介護CBニュース

 
 
これが現実的になったら確かに大変な問題です。
 
例えば要介護2という方が一概に「軽度者」とは言えないからです。
 
この人でも要介護2なんだ、この人が要介護2?要介護3でもおかしくない。等々かなりばらつきがあるのが現実です。
 
特に最近では、社会保障費削減の煽りを受け、介護度が低く認定される傾向がかなり強くなってきています。
 
これは現場で働く人間として痛感している事実です。
 
最悪なのは、実際の心身状態が明らかによくないケースなのにも関わらず、要介護度が低く認定されてしまい、必要な福祉用具の導入や住宅改修ができないことです。
 
こういう問題はおそらく出てくるでしょう。
 
また、上記引用しましたが、福祉用具・住宅改修・生活援助サービスにより現在の心身状態を維持できている方やADL・QOLが維持、改善されている方がいるのも事実です。
 
というより、福祉用具や住宅改修に関しては「自立支援」を目指すために導入されるものであるにも関わらず、政府がやろうとしていることは完全に逆行しています。
 
この辺はしっかり議論してもらいたいですね。
 
但しその一方で、無駄な福祉用具が導入されているケースがあるのも事実です。
 
福祉用具は入れているけど全く使ってない、飾りになっている、物置になってる、ということも珍しくありません。
 
これは確かに無駄ですね。
 
この辺りはケアマネージャーさんがしっかりチェックしていくことが必要ですし、そういう意味でも私たち療法士の評価やケアマネさんとの連携はとても重要です。
 
社会保障費を削減していかないと厳しいことは事実ですし、今後も削られていくでしょう。
 
こういうことをしっかり受け止めて、福祉用具・住宅改修・生活援助などのサービスの必要性を見極めていくことが、今後専門家はより求められるということですね。
 
 

最後に

 
今回のこの議論に対して、反対署名はおよそ22万筆集まっているようです。
 
よく現場にはアンケート調査などよく来ますが、あくまでも1つの指標にすぎませんし、そんなものだけでは判断できません。
 
政府も数字だけを見ないで、現場の状態を目で見ることが必要です。(といっても現実問題、一部だけ視察しても意味は成しませんが…)
 
今回集まった署名を見て、生の声を聞いてどのように議論されていくのか注目していきたいですね。
 
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
 
 
 
 

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ABOUTこの記事をかいた人

井上 直樹

リハビリテーションコンサルタントの井上です。

コンサルタントとはその道のプロが助言や指導をするという意味です。

リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。
リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。

コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。

どうぞよろしくお願いします。