リハビリの専門家が解説|ゴルフで起こる『背中・腰の筋肉痛』原因とマッサージ・ストレッチ方法を徹底解説

ゴルフで起こる背中と腰の痛み。ストレッチ・マッサージ方法

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理学療法士・ゴルフフィジオセラピストの井上(@Rehacon)です。
 
 
先日、初心者ゴルファーが起こす筋肉痛には腕の筋肉痛が多く、その原因とマッサージやストレッチを含むセルフケア方法について解説をしました。
 
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初心者ゴルファーだけでなく、ゴルファーの多くの方が症状を訴える痛みに背中の痛みと腰痛があります。
 
スイングをバイオメカニクスだけで見た場合、腰痛を引き起こすのは重心移動ができていないこと、ダウンスイング時に右足に重心が残っていることが大きな要因になります。
 
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しかし、背中の痛みや腰痛を引き起こすのはそれだけではなく、筋力のアンバランスやアドレス時の構え方・準備運動不足・練習のし過ぎ等々、沢山の要因があります。
 
今回のこの記事では、ゴルフで背中や腰に痛みを引き起こす原因となる筋肉、その筋肉のマッサージ方法やストレッチ方法についてお伝えしていきます。
 

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ゴルフで痛みを引き起こす背中・腰の筋肉

 
  • 脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
  • 広背筋(こうはいきん)
  • 腰方形筋(ようほうけいきん)
  • 中殿筋(ちゅうでんきん)
  • 腸腰筋(ちょうようきん)
 
代表的な筋肉を5つ挙げました。
 
 
脊柱起立筋は、厳密には、最長筋・棘筋・腸肋筋という筋肉の総称となります。また、腸腰筋も、腸骨筋・大腰筋・小腰筋という筋肉の総称となります。

ここでの詳細は割愛しますので詳しく知りたい方は、以下の関連記事を合わせてお読みください。

【関連記事】
介護予防の鍵となる筋肉『腸腰筋』の概要と筋膜リリース・ストレッチ・トレーニング方法
高齢者は腹筋よりも『背中の筋肉』の方が圧倒的に筋力低下している。

 
「背中・腰」となると、身体の後ろ側をイメージすると思いますが、アドレスで身体を前傾位で保持するため、姿勢のバランスを保つために背中側だけでなく、お腹側の筋肉である腸腰筋も影響してきます。
 
また、中殿筋という筋肉はスイング時にスウェーしないように働きます。
 
すると、中殿筋の負担も増えて筋肉や筋膜などの軟部組織に癒着を引き起こしやすくなります。
 
中殿筋の組織の癒着は腰にも関連痛として引き起こしますので、合わせてケアが必要になります。
 
 

マッサージとストレッチ方法

 
以下の画像に示す✖印は皮膚や筋膜、筋肉などの軟部組織の癒着を引き起こしやすい場所になります。
 
このポイントをトリガーポイントと言います。
 
トリガーポイントは✖印だけでなく、そこを引き金に関連痛を引き起こします。
 
(例)お尻にできるトリガーポイント→腰痛
マッサージでは、✖印を目安に行ってみてください。
指で圧迫するマッサージ以外にも、テニスボールやゴルフボールを使って圧迫する方法も効果的です。
 
マッサージ方法:圧迫は1回30秒を目安に圧迫・解放を数回繰り返してください。
ストレッチ方法:1回30秒を目安に行ってください。

また、筋肉全体をマッサージする方法として、フォームローラーを使用するのも効果的です。

それでは、以下にそれぞれの筋肉のケアについて説明をしていきます。
 
 

脊柱起立筋のマッサージ部位とストレッチ方法

脊柱起立筋
 

マッサージ部位

脊柱起立筋トリガーポイント
 
フォームローラーを使用する際は、以下の画像のようにフォームローラーをセッティングし、ゆっくりと背中の筋肉に沿って転がします。

日経ヘルス2017年10月号にて、セルフマッサージ方法について指導・監修をしました。
脊柱起立筋フォームローラー
引用画像:日経ヘルス ウーマンオンライン

ストレッチ方法

脊柱起立筋 筋膜リリース
正座をして両手を上に持ち上げ、腕を体から引き離すようなイメージで伸ばします。

それと同時にお尻を後ろに引く(矢印方向)ようにします。

 
 

広背筋のマッサージ部位とストレッチ方法

 
広背筋
 

マッサージ部位

広背筋のマッサージするポイントは脇腹に位置しますが、ポイントを圧迫するよりもフォームローラーで全体的に行う方が効果的です。

脇の下にセットし、ゆっくりとフォームローラーを矢印方向に動かします。強い痛みがある場合は無理せず中止してください。

 
広背筋 筋膜リリース
 
 

ストレッチ方法

広背筋ストレッチ 広背筋ストレッチ 

広背筋ストレッチ

広背筋のストレッチは簡単に行えます。
 
両脇を締めて、締めたまま手を上に持ち上げていきます。
 
この際、脇が開かないように注意しながら行うようにしましょう。
 
アイアンを持って行ってもよいと思います。
 
 

腰方形筋のマッサージ部位とストレッチ方法

 
腰方形筋
 

マッサージ部位

 腰方形筋トリガーポイント
 

ストレッチ方法

 Lateral Line 筋膜リリース
 
片手は椅子などを使って支え、もう一方の手を持ち上げます。

これだけでも十分ストレッチにはなりますが、手を持ち上げている方と同じ方の足を前に交差させ、矢印の方向に上半身と下半身を引き離すように伸ばしていきます。

これは筋膜リリースになりますが、ストレッチよりもより効果的となります。

 

中殿筋のマッサージ部位とストレッチ方法

 
中殿筋
 

マッサージ部位

 中殿筋トリガーポイント
 

ストレッチ方法

 殿筋群ストレッチ 殿筋群ストレッチ
 
床に寝て行う場合:ストレッチしたい方の足を手で抱え、そのまま床に向かって押し当てます。
椅子に座って行う場合:一方の足を持ち上げ、体を斜め方向に前屈させます。
 
 

腸腰筋のマッサージ部位とストレッチ方法

 
腸腰筋

大腰筋・腸骨筋・小腰筋を総称して腸腰筋と言います。小腰筋は人によって存在しないこともあります。

【関連記事】
転倒予防には腸腰筋、その中でも特に『大腰筋』を効率よく使えることが重要。
介護予防の鍵となる筋肉『腸腰筋』の概要と筋膜リリース・ストレッチ・トレーニング方法

 
 

マッサージ部位

 腸腰筋トリガーポイント
 
 

ストレッチ方法

 腸腰筋ストレッチ 

背筋を伸ばしたまま腰を前に押し出していくように行います。

腰が反りすぎないように注意して行ってください。

大腿直筋・腸腰筋ストレッチ 大腿直筋・腸腰筋ストレッチ 大腿直筋・腸腰筋ストレッチ

仰向けになり、ストレッチしたい方の膝を曲げます。

もう一方の足は膝を立て、その膝を抱えて矢印方向へ持ち上げていきます。

 
 
 
ここまで説明してきましたが、腰方形筋以外は日経ヘルスでテニスボールやフォームローラーを使ったマッサージ方法について指導監修をさせていただいていますので、もしよろしかったら読んでみてください 笑
 
 
 

準備運動としてセルフ筋膜リリースもおすすめ!

 
最近筋膜リリースという言葉をよく聞くようになりました。
 
筋膜リリースはセルフケアとしても行えますので、以下の関連記事を参考にしてみてください。
 
 
 

まとめ

 
ゴルファーが起こす痛みに多い、背中の痛みと腰痛に関しての概要とセルフケア方法について解説しました。
 
ここに挙げた筋肉だけではないですが、絞るとこの5つの筋肉のケアがとても重要になります。
 
現在痛みを感じている方ももちろんですが、痛みを予防するという意味でも、定期的に自分の身体のメンテナンスをしてあげてください。
 
それでは、少しでも参考になれば幸いです。
 
 

おすすめ書籍

 
 
 
ティーチングプロの資格も持っているようで、ゴルフとバイオメカニクスのことについてここまで理論的に書かれているのはこの本くらいしかありません。

トレーニング方法などもたくさん紹介されていますし、非常におすすめの一冊です。

 
 

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井上 直樹
(同)Relate・(同)ALLMERU代表社員/理学療法士の井上直樹です。 このサイトでは一般の方に向けたリハビリの基本的な情報発信を行っております。また、不定期ですが雑誌や新聞などのマスメディア・WEB上のメディアにも情報提供を行っております。リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。リハビリに関わるコンサルティング事業を展開しております。お仕事依頼もお気軽にお問合せくださいませ。