その原因の多くは
関節を動かさないことによるものであり、特に寝たきり高齢者は動かないことによる「
廃用症候群」が進み、どこかしらの拘縮が起きています。
その中でも特に多いのが、「足首の拘縮」です。また、足首から波及して足の指も曲がったまま硬まってしまう拘縮も起こりやすいという特徴があります。
では、なぜ足首の拘縮が多いのでしょうか?
今回この記事では、高齢者に多い足首の拘縮にフォーカスを当ててお伝えして参ります。
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拘縮とは?
拘縮とは、簡単に言ってしまうと「関節が硬くなってしまった状態」のことを言います。
その原因は主に「寝たきり」であり、関節を動かさない期間が長くなればなるほど重症化していきます。
また、高齢者に限らず、骨折などでギプス固定などをしている場合でも拘縮はよく起こります。
つまり、関節を動かさない「関節の不動」が主な原因となります。
拘縮の状態からより重症化してしまう状態のことを「
強直」と言い、強直になってしまうとその多くは改善が困難となります。
足首の拘縮が多い原因はなぜ?
拘縮は膝や股関節、骨盤など多くの場所で起こりますが、高齢者では足首の拘縮が非常に多いという側面があります。
その理由として挙げられるのは、
- 寝たきりの時間が長く足の裏を地面に接地していない。
- 寝ている姿勢が悪い。
- 自ら動けないうえに、ベッド上のポジショニングがしっかり行われていない。
こういった点が挙げられます。
足の裏を地面に接地できていないと、体重がかかりませんので足首が持ち上がることがありません。また、足の指にも刺激が入りません。
寝ている姿勢が悪く、さらにポジショニングがしっかり行われていない場合は、足首というのはつま先が下に向いてしまう「底屈」という状態が続きます。足の指も曲がる方向に誘導されます。
こういった姿勢が長時間続くと、足首が垂れ下がったまま、足の指が曲がったまま硬まってしまう拘縮が起こります。
足首の拘縮を改善させる・予防させる方法について
まず大切なのは「関節を動かす」ということです。足首の拘縮が起こる方は、基本的に寝たきりの方が多いので、理学療法士などの専門家や家族に動かしてもらう必要があります。
また、それに加えて、つま先を持ち上げるストレッチを行うようにしましょう。
さらに、ふくらはぎや足の裏のマッサージは拘縮予防に有効なので、積極的に行うようにしてください。
このように、ベッド上での予防はとても大切ですが、体を起こすことが問題ない方の場合は積極的に
離床をするようにしてください。
離床可能な場合は、まず離床をする。ということが前提です。
起立性低血圧などがある方の場合は注意しながら行うようにしてください。
体を起こすことができれば、ベッドに腰掛けて足の裏全体を床に接地させるようにし、車椅子に乗せることができれば、フットレストにしっかり足を乗せて足の裏全体が接地するようにしてください。
拘縮予防のためのベッド上ポジショニング方法
足首の拘縮を予防するには、ベッド上のポジショニングが極めて重要です。
足の裏にクッションなどを用いて、足首を適度に上に持ち上げた状態をキープできるようにしてください。
足の指の拘縮については、様々な拘縮予防グッズが販売されているので、うまく活用することをおすすめします。
その他の関節もポジショニングは非常に重要です。ここでは詳しく説明しませんが、以下のサイトがPDFで非常によくまとまっていますので、合わせて参考にしてみると良いと思います。
理学療法士が監修しているものなので、安心して活用してください。
まとめ
今回の記事では「足首の拘縮」にフォーカスを当ててご説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
足首の拘縮が起きてしまうと、改善するのにも時間がかかりますし、いざ立ち上がるということになっても、足の裏がしっかり地面に接地できないということにもなります。
その後のADLにとても影響するため、なるべく早く、拘縮が起こる前から常に予防を心がけることが大切です。
この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
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