『訪問リハビリ』で働く現役理学療法士が考える、訪問リハビリで働くメリットとデメリット

訪問リハビリで働くメリットデメリット

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理学療法士の井上(@Rehacon)です。
 
 
このブログの読者さんならお分かりいただいていると思いますが、私は現在「訪問リハビリテーション」に従事しています。
 
よく訪問リハビリでは、
 
  • リスク管理が心配
  • 何となくハードルが高そう
 
このように仰る方がいます。
 
訪問リハビリに熱く語る方からしたら怒られるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
 
私は非常勤時代を含めると、訪問リハビリにはもう8年くらい携わっていることになります。
 
あくまでも個人的な意見となりますが、私なりに訪問リハビリで働くメリットとデメリットを考えてみました。
 
参考になるかは分かりませんが、最後までお付き合いいただければと思います。
 


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訪問リハビリで働くメリット

 
まず大きなメリットとしては、クライアントさんのご自宅に伺うことになるので、
 
  • どんな生活をしているのか
  • 日常生活でどんなことに困っているのか
  • ご家族が困っていることがしっかり聞ける
このようなことが目で見て確認できることです。
 
リハビリテーションという言葉の意味や意味合いを考えれば、
 
「再び適した状態にまで戻る」
「その人らしく生活する」
 
 
このような意味合いがありますが、リハビリテーション本来の意味を考えると、クライアントさんの生活だけに留まらず、介護するご家族のことまでを考えることは必然です。
 
回復期病棟で勤務している療法士の方は分かると思いますが、自宅に帰るまでの間に家屋評価に行き、実際の生活場面に合わせたリハビリテーションを提供すると思います。
 
でも、その後の生活はどうなのか想像したことがありますか?
 
退院時に設定した環境調整はうまくいっていないことも多いのが現状です。
 
訪問リハビリでは、機能改善のための理学療法や作業療法を提供することはもちろんですが、安全で安定した日常生活を送ってもらえるよう考える必要があります。
 
そういう意味でも、訪問リハビリの一番のメリットは、
 
生活場面に入ることでクライアントさん、そのご家族が抱える日常の問題に直接アプローチすることができる。
 
これが一番のメリットかなと感じています。
 
 

訪問リハビリで働くデメリット

 
これをデメリットと考える方がいるかは別として、私が考えるデメリットとしては、
 
  • 1人1人の担当期間が長くなりやすい傾向があり、なかなか卒業にもっていけない。そのため、数多くの症例をみられない
  • 療法士の技術によると思いますが、担当する方によっては、目に見えて分かるようなはっきりとした結果が得られにくいことがある
  • 生活のことばかりで、機能改善に取り組む療法士が非常に少ない
 
 
これらがデメリットかなと思います。
 
 

1人1人の担当期間が長くなりやすい傾向があり、なかなか卒業にもっていけない。そのため、数多くの症例をみられない

これは決して良いことではないことですが、終了させられないのは療法士側の問題だと言われる方も多いですが、実際はそんなに簡単なことではありません。
 
例えば、こちら側が終了でもいいと思ったとしても、自主トレをしてくれる方なら問題ありません。
 
しかし、現状は終了でよくても、性格的に自主トレをしてくれないような方は、おそらく今後また機能が落ちる可能性が高いと判断できます。
 
そういう方を一旦終了にしても、またADLが落ちたからリハビリをしてくださいという依頼があったりします。
 
これでは意味がありません。
 
どんなに運動処方を出したとしても、残念ながらその多くの方はやってくれません。
 
逆に本当によくなりたい、このように思っている方もいて、こういう方々は運動処方をするとみなさんやってくれます。
 
このような場合は、訪問から通所サービスに移行できたり、あとは自分でやるからということで訪問サービスは終了することも可能です。
 
つまり、自主トレをやってもらえるように「意識を変えていく」ことが大切です。
 
この辺りがとても難しいですが、とても重要です。
 
 

療法士の技術によると思いますが、担当する方によっては、目に見えて分かるようなはっきりとした結果が得られにくい

身体機能の改善については、これも療法士の実力ということになってしまうのかもしれません。
 
私もその辺を解消するために本やセミナーで勉強はしていますが、これも対象によって即効性を出すことや改善に導けることもある一方で、なかなか難しい場合もあります。
 
やはり、以前に整形外科クリニックに勤務していた時のクライアントさんとは対象も違い、高齢者であるが故にアライメントの問題や内科的な問題も絡んできます。
 
明確な改善を目の当たりできる整形外科クリニックでのクライアントさんとは違い、難しいことも多々あるというのが事実です。
 
 

生活のことばかりで、機能改善に取り組む療法士が非常に少ない

誤解されるのが嫌なので先に言っておきますが、全ての人がそうではありません。
 
あくまでも一部の話ですが、割と多いのも事実です。
 
訪問ではフィジカルアセスメントなど、リスク管理がしっかりできていればいい、機能的には維持でいい。
 
こういう療法士、結構います。
 
考え方は様々なので全然いいんですが、これを強要してくる人がいます。
 
「訪問リハビリは特別」なんて言う人も結構いますが、何が特別なんでしょう?
 
私自身は急性期にも、回復期にも、整形外科クリニックにもいましたが、
 
クライアントさんをよくしたい
 
こういう気持ちはどんな領域で働いていても変わりありません。
 
  • 訪問だから〇〇
  • 整形クリニックだから〇〇
  • 急性期だから〇〇
 
私はこういう考え方はあまり好きではありません。
 
 

何となくハードルが高いは思い込みにしか過ぎない

 
理学療法士になったばかりのことを思い出しますが、当時、
 
訪問リハビリは経験年数3年は必要
 
このようによく言われました。今もそう言われているのかもしれません。
 
しかし、私の経験から言えることは、
 
別に1年目からでも十分できる
 
ということです。
 
私は1年目の時から訪問のバイトをしてましたが、確かにリスク管理等の不安もありますが、これは1年目だろうが10年目であろうが関係ありません。
 
経験10年越えててもリスク管理できない人はできません。
 
この辺りの事は以下の関連記事でまとめていますので、合わせて読んでいただければと思います。
 
 
そもそも経験年数で判断されることの方が危険です。
 
経験年数が多い=仕事のできる人
 
これは明らかに間違った考え方です。
 
あまり先入観や周囲の言葉に惑わされないように、自分がやりたいと思ったらチャレンジしてみてください。
 
こういうことを言うと、だいたい批判的な意見がきますが、批判は受けませんので悪しからず。
 

リスク管理はとても大切

 
ここまでメリットやデメリット、経験年数のことを書きましたが、1年目だから失敗しても許されるというのは間違いです。
 
クライアントさんからすれば、1年目でも10年目でも関係ありません。
 
これは急性期でも回復期でも、訪問でも関係ありません。
 
平行しながらでもしっかりリスク管理のことは勉強しておきましょう。
 
まずこの二冊を持っていれば経験上大丈夫です。参考にしてください。
 
このブログでも、フィジカルアセスメントの事や早期離床のこともまとめていますので、参考にしてみてください。
 
 

最後に

 
あくまでも私の意見をつらつらと書いてみました。
 
機能改善にだけ目がいってもダメですし、生活機能だけに目がいってもダメです。
 
クライアントさんやそのご家族は、もうこれ以上よくならないと思っていても、望みを持ってリハビリに期待をしてくれます。
 
私たちはその気持ちを裏切ってはいけないし、その気持ちに全力で応えないといけません。
 
そのためには機能改善も、生活機能の改善も両方考えて介入していく必要があります。
 
少しでも興味のある方は、まずは訪問のバイトからしてみるといいと思いますし、将来の転職のために転職サイトに登録しておくのも良いですよ。
 
 
何となくまとまりのない記事となってしまいましたが、こんなところにしたいと思います。長々と大変申し訳ありませんでした。
 
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
 
 
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ABOUTこの記事をかいた人

井上 直樹

リハビリテーションコンサルタントの井上です。 コンサルタントとはその道のプロが助言や指導をするという意味です。 リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。 リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。 コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。 どうぞよろしくお願いします。