理学療法士の井上(@Rehacon)です。
【対象者】一般の方・療法士学生・新人療法士・ケアマネ・介護従事者・その他治療家の方
目次
五十肩・四十肩に対するリハビリの基本的な考え方
- 痛みをとること
- 肩の動きをよくすること
五十肩・四十肩に対する一般的に行われるリハビリの方法
これからリハビリについて説明しますが、全体を通して注意すべき点は、「痛みの範囲内で行うこと」です。
「痛くても動かさないとダメ。」と言われたことのある方もいるかもしれませんが、「百害あって一利なし」です。ご注意ください。
基本的には病院のリハビリで治療を受けることをおすすめしますが、プラスアルファでご自分で行える運動をご紹介していきます。
五十肩・四十肩に対する物理療法(電気治療や温熱療法)
一般的に整形外科のクリニックなどでのリハビリでは、クライアントさんが多く来院され、療法士は多忙です。
そのため、電気治療や温熱療法などの物理療法は助手さんがセッティングすることが多いのが現状です。ですが、本来ならこれはよくありません。
物理療法は「効果がない」とも言われることが多いのですが、どこの部位にセッティングするかで随分変わります。
以下に応用編で五十肩に対するトリガーポイントについて解説しますが、そのトリガーポイントに電気治療すると効果的です。
トリガーポイントを参考に、ご自宅で電気治療するというのも悪くないと思いますので参考にしてみてください。
コッドマン体操
【方法】ペットボトルやアイロン・その他重りを持ち、下に垂らします。もう一方の手は台などに置きます。その状態で「前後」・「左右へ回す」運動を行います。
その他、五十肩・四十肩に対する関節の動きを改善させる運動
まず、肩の動きというのは、肩だけではなく肩甲骨の動きも連動して動く必要があります。
肩甲骨の動きを改善する運動は以下の2つの運動を行ってみてください。
【目的】肩甲骨の動きを改善する。
【方法】両手を肩に当て、肩甲骨を大きく回す。
【目的】肩甲骨の動きを改善する。
【方法】タオルを持ち、両手を上に持ち挙げる。そのまま、肩甲骨を床から離すようにさらに上に挙げる。
【注意点】タオルが緩まないようにする。
続いて肩の運動について説明します。
【目的】肩の動きを改善する。
【方法】タオルを持ち、頭の上に向かって持ち挙げる。
【目的】肩の動きを改善する。
【方法】手を体の後ろで組み、持っている方の手を上に持ち上げる(写真では患部は左手)。
【目的】肩の動きを改善する。
【方法】手の甲が正面を向くようにします。手のひらを反すように横に広げていきます。
五十肩・四十肩に対する筋力トレーニング
筋力トレーニングでは、セラバンドを使うことをおすすめします。
セラバンドの概要については以下の関連記事でも紹介していますので、参考にしてください。
【関連記事】
●「spoband(スポバンド)」これめっちゃヤバい!もう「セラバンド」は時代遅れかもしれないですよ。
【目的】肩関節周囲の筋肉を強化
【方法】セラバンドを使用します。トレーニングする手の反対側の足でセラバンドを踏んで固定します。そこから手を上に持ち挙げます。
【注意点】手を挙げたときに代償動作が出ないようにする。代償動作については「五十肩・四十肩」の診断や原因・症状・治療方法について分かりやすく解説します。でご確認ください。
【目的】肩関節周囲の筋肉を強化
【方法】両手でセラバンドを持ち、横に広げるようにセラバンドを引っ張ります。
【注意点】外に広げ、戻す時もゆっくりと戻してください。脇が開かないように行って下さい。
応用編:五十肩・四十肩に似た症状を起こすトリガーポイント
詳しくは以下の記事にまとめていますので、合わせてお読みください。
【関連記事】
●筋膜とは?トリガーポイントとは?筋膜の機能異常をどう捉えるか。
●トリガーポイントの症状・種類・原因について解説をします。
●『肩の痛み』を引き起こす代表的な8つの筋肉とトリガーポイント
まとめ
そしてまずは正しい診断が必要です。そのうえで治療方法は変わってきます。
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