演技中の内村航平選手に起きた『ぎっくり腰』。原因・症状・対処方法について解説します。


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理学療法士の井上(@Rehacon)です。

 
リオオリンピックが行われている最中ですが、日本人の活躍が素晴らしいですね。
 
私はスポーツがめちゃんこ好きなので、あらゆる種目を観ていますが、みなさんはいかがでしょうか。
 
この前の卓球も凄かったですね!
 
今朝は吉田沙保里選手が残念ながら銀メダルでしたが、本当にこれまでの活躍は素晴らしいですし、吉田選手に憧れていた選手が金メダルをたくさんとっているという事実。
 
すごい選手ではなく、すごい人です。本当に尊敬です。
 
 
さて、話は変わりますが、先日体操の内村航平選手が個人総合でも金メダルを獲得しました。
 
試合後にメディアにもたくさん取り上げられていましたが、最後の鉄棒の演技中に「ぎっくり腰」になっていたと報道があったのを皆さんご存知でしょうか?
 

 

しかし凄い精神力ですね。それで金メダルとってしまうんですから本当に素晴らしい選手です。
 
話を戻しますが、ぎっくり腰という言葉を聞いたことのない人はおそらくいないと思いますが、ぎっくり腰といっても原因は様々です。
 
今回は「ぎっくり腰」とはどんなものなのか、症状や原因、対処方法についての概要をお伝えしたいと思います。
 
 

ぎっくり腰とは

 
ぎっくり腰とは、重いものを持ち上げた時や腰を急に捻った時など、突然腰周りに「グキッ」とか、「ギクッ」として腰が痛くなってしまうものです。
 
ちなみに、細かいことを言えば、ぎっくり腰という診断名はありません。
 
診断名としては、
 
  • 急性腰痛症
  • 急性腰椎症
  • 急性腰椎捻挫
 
このように呼ばれることが多いです。
 
 

ぎっくり腰の症状

 
症状としては、腰が痛くて寝返りもうてないなどの重度の腰痛が起こります。
 
また、特徴的なのは立ってしまうと以外と痛くないという特徴がありますが、姿勢を変えると痛みが出てしまい、姿勢を変えられないというのも特徴的なところです。
 
 

ぎっくり腰の原因は主に4つ

 
大きく分けると4つです。
 
  1. 筋筋膜性の痛み
  2. 靭帯などの軟部組織の損傷による痛み
  3. 骨折
  4. 椎間板ヘルニア
 
この4つが主ですが、骨折?と思われた方もいると思います。
 
私の臨床経験では何例かいますが、座っていて急に立ち上がった瞬間に腰痛が起きて、ぎっくり腰だと思っていたら実は「脊椎圧迫骨折」だったという方が何人かいらっしゃいます。
 
ただこれは高齢者に限ると思いますが、若い方やスポーツで使いすぎていると「疲労骨折」や強く捻る動きによって骨折ということも考えられます。
 
ですので、今まで感じたことのない痛みであれば、筋筋膜性によるものなのか・靭帯などによるものなのか・骨折はないのか・椎間板ヘルニアによるものでないかなど、画像所見が必要になることもあるため、まずは確定診断のために整形外科を受診して診断してもらうことが大切です。
 
 
特にこんな場合は注意!

  • 2〜3日しても痛みが治まらない、治まらないどころか痛みが増している。
  • 腰以外のところも痛くなってきた。
こんな場合はすぐに整形外科を受診するようにしましょう。
 
 
 

ぎっくり腰になってしまったときの対処方法

 
  • 安静
  • アイシング
  • コルセット着用
  • コルセットがない時はさらしなどを巻く
 
まず患部の安静が必要で第一手段です。
 
また、アイシングは痛みの軽減や浮腫の軽減が期待できます。
 
コルセットやさらしについては、動く時の痛みを軽減するために使用します。
 
まずこのような対処で痛みの変化がどうなるか経過をみましょう。
 
ただし、上にも書いたように、痛みが酷すぎる場合やどんどん痛みが増す場合は早急に整形外科を受診するようにしてください。

 

腰痛診療のレッドフラッグ

 
ヨーロッパ腰痛ガイドラインに腰痛診療のレッドフラッグというものがあるようで、参考にされると良いと思います。

レッドフラッグとは、診断的トリアージで、重篤な症状・状態のことをレッドフラッグと呼びます。
 
  • 年齢が20歳以下または55歳以上
  • 最近大きな怪我をした
  • 安静にしていても強くなる痛み
  • 胸部痛
  • 癌、白血病など悪性腫瘍の既往
  • ステロイドを長期間使用した(喘息膠原病など)
  • 薬物乱用、免疫抑制剤、HIV
  • 全身体調不良
  • 原因不明の体重減少
  • 神経症状(排尿、排便困難、坐骨神経痛、下肢しびれ等)
  • 背骨が曲がっている
  • 発熱
引用:稲毛整形外科

いずれかに当てはまる場合、レッドフラッグに該当しますので、整形外科専門医を受診しご相談ください。

 
 

ぎっくり腰を繰り返さないために

 
骨折の場合は骨がくっついてしまえば痛みは基本的になくなります。
 
しかし、筋筋膜性の痛みや靭帯などの軟部組織性の痛みの場合は明らかにその場所に負担がかかっていることが多いです。
 
姿勢が影響していたり、身体の使い方が悪かったり、スポーツによる使いすぎによるものだったりします。
 
このような場合は日常での姿勢を改めてみることや身体の使い方を専門家に指導してもらう、運動量を調整するなど対策が必要です。
 
 

まとめ

 
ぎっくり腰についてまとめましたが、いかがでしたでしょうか。
 
ぎっくり腰かどうかを自己判断するのは危険です。
 
いつもの腰痛とはちょっと違う、痛みが酷い、痛みが増すなど、それ以外にも何か別の要因が隠れていることもあります。
 
まずは整形外科を受診し、画像所見を含めた診断をしてもらうことが最優先です。
 
 
それでは、参考になれば幸いです。
 
 
 

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日経ヘルス 2017年10月号

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・肩こり
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この4症状に対するセルフケア方法について、指導・監修をさせていただきました。


1 個のコメント

  • 腰痛を引き起こしやすい原因として、体幹の筋収縮の遅延があるとこの前文献で読みました。
    筋で上半身を支えることができないと、全て骨で支えるため負担が大きく、椎間板や骨に痛みが生じるとのことでした。
    それを考えると、どんなに運動をしている内村選手でもぎっくり腰になるんだなぁ…と思いました!(もちろん、筋収縮の遅延が原因とは限りませんが!)
    それくらい激しい運動ということですよね。
    独り言でした!笑

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    ABOUTこの記事をかいた人

    井上 直樹

    リハビリテーションコンサルタントの井上です。

    コンサルタントとはその道のプロが助言や指導をするという意味です。

    リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。
    リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。

    コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。

    どうぞよろしくお願いします。