「姿勢」と「腰痛」には密接な関係性があります。腰痛の治療・ストレッチ・体操など予防方法について解説します。


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<2017年9月25日修正・追記>

理学療法士の井上(@Rehacon)です。

前回「非特異的腰痛」の概要について解説しました。
 
まだお読みでない方は合わせてお読みください。
 
おさらいになりますが、非特異的腰痛とは原因不明の腰痛です。
 
この原因不明な腰痛に対しては、多角的な視点で考えていかないと改善は難しいとお伝えしました。
 
筋肉系や関節系への治療には、最終的に「姿勢」と「アライメント」・「筋力バランスを整える」ことが重要ですと説明しました。
 
注意
あくまでも私の経験からくる考え方で、全て正しいわけではありません。
 
今回は姿勢と腰痛の関係性、腰痛の治療方法・予防方法について解説します。


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姿勢を保たせる筋肉

姿勢筋

引用画像:Therapist Circle

写真のように、体の前側と後ろ側の筋肉で姿勢はうまく保持されています。

この中でも「脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)」は、姿勢を保持するのに重要な役割を担っています。

脊柱起立筋
 

姿勢と腰痛の関係性

 
姿勢と腰痛にはとても深いつながりがあります。
 
例えばデスクワークをしている人。

不良姿勢
 
極端かもしれませんが、こんな姿勢になっている人は多いと思います。
 
楽ですよね。この姿勢。
 
ただ、注目してほしいのは黄色いライン、上でも説明しましたがここには「脊柱起立筋」という筋肉があります。
 
脊柱起立筋は名前の通り、脊椎(背骨)を起こすための筋肉です。

補足

脊柱起立筋とは、「棘筋(きょくきん)」「最長筋(さいちょうきん)」「腸肋筋(ちょうろくきん)」の総称です。
頚棘筋 胸棘筋 頭最長筋

頚最長筋 胸最長筋 頚腸肋筋 胸腸肋筋 腰腸肋筋
姿勢保持にはとても重要な筋肉になります。
 
ただ、写真のような座り方をしていると、青矢印のように骨盤は後ろに倒れていく「後傾」が起き、脊柱起立筋が伸びきってしまいます。
 
例にするならゴム。
 
ゴムはずっと引っ張った状態でいると伸びきって元に戻らなくなります。
 
皮膚や皮下組織・筋膜や筋肉も同じです。
 
つまり、筋肉や筋膜が伸びきってしまうと筋力が落ちたり、筋出力(筋力を発揮する力)が低下します。
 
そして背中の筋肉とは逆のお腹側の筋肉は短縮(短くなる)傾向になります。
 
さらに、このような姿勢は椎間板の内圧を高めてしまいます。椎間内圧が高くなり、腰痛の原因となります。

下の画像は姿勢と椎間内圧の関係を示しています。

椎間内圧

引用画像:ウインターライフ推進協議会

 
このように姿勢が崩れることで腰痛の原因となりますし、関節のアライメント(形状)が変わります。
 
特に「仙腸関節(せんちょうかんせつ)」という関節は関節機能異常を起こしやすく、腰痛の原因になります。

【関連記事】
産後腰痛の代表格『仙腸関節障害』の原因・リハビリ治療・予防について解説をします。

仙腸関節  仙腸関節
 
こういう姿勢を続けることで腰痛を引き起こすのです。
 
 

腰痛の原因は様々

腰痛と言っても、様々な要因があることは説明してきた通りです。
 
腰を前屈(前かがみ)したケースで痛い場合もあれば後屈(後ろに反らす)して痛みがあるケースもあります。
 
腰を回す動作で痛みがある場合もあります。
 
その時々で当然対応が変わります。
 
もし前屈傾向の強い姿勢の場合、「脊柱起立筋」の筋力や筋出力は弱くなりやすい傾向になります。
 
逆の作用をするお腹側の筋肉は短縮傾向になったり、過剰な働きをすることになります。
 
後屈傾向の強い姿勢の場合、お腹側の「腸腰筋(ちょうようきん)」や「腹筋群」の筋力や筋出力の低下が起こります。
 
逆の作用をする背中側の筋肉は短縮傾向になったり、過剰な働きをします。
 
このように一方の筋力や筋出力の低下が起こると、バランスを保たせようとする逆の作用の筋肉は過剰な働きをします。
 
そして、体の前後の筋肉で姿勢を保持しますので筋肉のつき方や筋力のつき方のバランスが悪いと過剰に働く筋肉が出てきます。
 
これも痛みの原因となります。
 
筋筋膜の異常はトリガーポイントのところでも説明しましたが、1つの原因として「不良な姿勢」で作られます。
このように過剰に筋肉の収縮が起きていると、トリガーポイントが形成されやすくなります。
 
そして姿勢が崩れアライメントが崩れると「関節のズレ」も起きます。
 
 
本当に人間の体はよくできてるんですね。
 
 

腰痛に対するトリガーポイント

 
腰痛はおよそ85%が原因不明と言われていますが、皮膚・皮下組織・筋膜・筋肉などの軟部組織に癒着が起こることで痛みを引き起こす可能性があります。

以下の関連記事にトリガーポイントについてまとめていますので、合わせて参考にしてみてください。

【関連記事】

  

 
では、以下に腰痛の予防方法を説明していきます。
 
 

腰の前かがみで痛い場合の予防方法

 

マッケンジー
 
【目的】
  1. 脊柱(背骨)の柔軟性改善
  2. 脊柱起立筋の収縮を促す
  3. 腸腰筋や腹筋群のストレッチ
  4. 骨盤の前傾を促す

【方法】

  • うつ伏せになる
  • 両肘を床につき、腰を反らす
  • 腰を反らしたまま10秒ほど止める

 

腰を反らして痛い場合の予防方法

腰痛ストレッチ

【目的】

  1. 脊柱(背骨)の柔軟性改善
  2. 脊柱起立筋のストレッチ
  3. 腸腰筋や腹筋群の収縮を促す
  4. 骨盤の後傾を促す

【方法】

  • 仰向けになる
  • 両膝を両手で抱える
  • 腰を丸めるように両膝を胸に近づける

 

仙腸関節の安定化トレーニング

仙腸関節安定化トレーニング

【目的】
  1. 仙腸関節の安定化
  2. 股関節内転筋・外腹斜筋のトレーニング
【方法】
  • 壁に寄りかかる
  • 両足の間にクッションやバスタオルを挟む
  • 両膝を軽く曲げたところで止める
  • なるべく力まないように深呼吸をしながら行う

 

姿勢調整トレーニング

※ストレッチポールを使用した姿勢調整トレーニングをご紹介します。


 

目的は全て「姿勢を調整する」ということになります。
姿勢調整
【方法】
  • 仰向けでストレッチポールに乗る
  • 手を床に置く
  • 床を磨くようにゆっくり回す
姿勢調整2
【方法】
  • 仰向けでストレッチポールに乗る
  • 手を上に挙げ、指先もしっかり伸ばす
  • 肘を床につけるようにゆっくりと降ろす
姿勢調整3
【方法】
  • 仰向けでストレッチポールに乗る
  • 手と足は体側を伸ばす(右手を持ち挙げる+左足は下に伸ばす)
  • 伸ばしたところでゆっくりと10秒程度キープする
 

まとめ

このように、姿勢調整トレーニングは日々の予防として重要になります。
 
姿勢調整トレーニングを行いつつ、自分の腰痛原因が分かる場合にはそれに応じたストレッチやトレーニングを行っていくことが重要です。
 
 
腰痛=腹筋を鍛える
 
みたいなことはよく言われますが、腹筋を鍛えたから腰痛が治るということはありません。
 
腰痛でも様々な原因があるとご理解していただけたかと思います。
 
それでは、参考になれば幸いです。
 
 

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一般向け

 

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ABOUTこの記事をかいた人

井上 直樹

リハビリテーションコンサルタントの井上です。

コンサルタントとはその道のプロが助言や指導をするという意味です。

リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。
リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。

コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。

どうぞよろしくお願いします。