みなし訪問リハビリテーションと訪問看護ステーションからのリハビリ(訪問看護Ⅰ5)の違いについて。

訪問リハビリと訪問看護からのリハビリの違い

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理学療法士の井上(@Rehacon)です。
 
 
訪問リハビリの仕事をしたいと思って色々調べたりすると、必ず最初に疑問に思うことがあります。
 
  • 訪問看護ステーションからの訪問リハビリ
  • 病院やクリニックから行く訪問リハビリ
 
この2つは何が違うの?
 
ということです。
 
また、訪問リハビリの仕事をしていると、ケアマネジャーさんからもよくこのことを聞かれます。
 
この2つは似ているようで違いがあります。
 
お互いにメリット・デメリットがあり、訪問で働く人は理解しておく必要があります。
 
今回は、訪問看護からの訪問リハビリと病院やクリニックからの訪問リハビリの違いについて解説をしていきます。
 


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(みなし)訪問リハビリテーション

 
訪問リハビリテーションは「みなし訪問リハビリテーション」といいますが、主に、
 
  • 病院
  • 診療所(クリニック)
  • 老人保健施設
 
この施設に所属する療法士が訪問リハビリを行います。
 
介護保険上、訪問リハビリ1・2となりますが、この1と2の違いは医療機関から行くのかそうでないのかの違いだけです。
 
つまり、病院や診療所から訪問する場合は「訪問リハビリ1」老人保健施設から訪問する場合に「訪問リハビリ2」となります。
 
その他、訪問リハビリの特徴を以下に羅列します。
 
  1. 療法士が所属する病院や診療所の主治医にリハビリの指示書を出してもらう。
  2. 前回の改定より、外部主治医からのリハビリ指示書でも可能となった。
  3. 基本単位は302単位(20分)/単位
  4. 各種加算の算定が可能
    ・サービス提供体制加算
    ・リハビリテーションマネージメント加算
    ・短期集中リハビリテーション加算
    ・社会参加支援加算
  5. 介護保険が優先されるため、1週間に6単位分しか算定できない。
  6. 有料老人ホームなどの施設へ訪問する場合、リハビリ対象が19人を超えると10%の減算になる。
 
このような特徴があります。
 
メリットとして、②は基本問題ないと考えますが、地域別によって若干見解の違いが見られます。
 
実施する前に各都道府県に確認をすることが望ましいです。
 
ちなみに私は埼玉県ですが、事務側に確認をしてもらったところ、問題なく算定できるということでしたので実際に外部主治医からのリハビリも受けています。
 
 

訪問看護ステーションからの訪問リハビリ(訪問看護Ⅰ5)

 
訪問看護ステーションから行くリハビリは介護保険上「訪問看護Ⅰ5」という括りになります。
 
ここ数年でリハビリを中心とした訪問看護ステーションがたくさん設立されました。
 
よく求人でも見ますよね?
 
この背景には、
 
  • 医療機関である必要がない。
  • 主治医とリハビリ指示医のダブル診察が必要ない。
  • 1単位あたりの点数が高い。
  • 厚労省が定める特定疾患では、医療保険が優先的に選択されるため、介護保険の枠にとらわれずに行える。
 
元々このようなメリットがありました。
 
所属先の医師でなくてもリハビリを受けられるのはとてもメリットで、元々みなし訪問リハビリではこれが認められていませんでした。
 
リハビリの依頼をもらっても主治医を変更したくないという場合、リハビリの指示医という形で3ヶ月に1回はリハビリのために診察が必要でした。
 
そうなると利用される方の金銭的な負担や主治医でもない医師が訪問してくるため精神的にも負担が増え、デメリットでしかありませんでした。
 
結果的にこのような依頼の多くは利用につながらないというケースが多かったです。
 
また、1単位の点数もみなし訪問リハビリよりも若干高いというのもメリットでした。
 
しかしこの2点については現在整備され、みなし訪問リハビリでも外部主治医で受けられるようになりましたし、1単位あたりの点数も同じになりました。
 
但し、特定疾患の場合は以前として介護保険が優先されるみなし訪問リハビリですが、訪問看護では医療保険が優先されます。
 
このメリットとしては、介護保険に左右されないため介護保険の枠(介護度による限度範囲)を気にしなくてもいいということです。
 
また、介護保険に左右されないため、1週間で介入できる上限単位は関係ありません。
 
つまり、必要であれば毎日でも可能ということになります。
 
これは凄くメリットだと思います。
 
特定疾患の場合、看護や介護のサービスを多く利用されている方が多いです。
 
その場合、介護保険だと枠が足りない・少ないということでリハビリを入れる枠がないなんていうことがざらにありますし、もっとリハビリをしてほしいと言われても上限単位を超えて介入することができません。
 
このような場合は訪問看護からのリハビリはとてもメリットになります。
 
 

療法士が働くなら「みなし訪問リハビリ」と「訪問看護Ⅰ5」は結局どっちがいいの?

 
ここまで説明をしてきましたが、療法士が働くという前提で考えてどっちがいい?となってしまうと、「みなし訪問リハビリの方がいい」と私は答えてしまいます。
 
ここまで説明してきた通りの内容に加え、いくら外部主治医から受けられるようになってもメインは所属先の医師が主治医です。
 
つまり、
 
連携が取りやすい
 
これに尽きます。
 
検査データの状況を話すこともできますし、何か問題が起こればすぐに対応してもらうこともできます。

過去に何度もありますが、訪問中に急変することもありますし、明らかに状態が悪いこともあります。

【関連記事】
 
いつも顔を合わせてるので相談もしやすいです。
 
これはリハビリスタッフとして訪問に従事する上では非常にメリットだと思います。
 
もちろん、連携が取りやすいというのは、利用者さんにとってもメリットになります。
 
 

最後に

 
私は上記理由でみなし訪問リハビリがいいと思いますが、医療機関や老人保健施設でないと設立できませんし、訪問看護ステーションで働くメリットももちろんあるので、考え方は様々だと思います。
 
療法士の「起業の形」でもありますしね。
 
今後訪問に転職を考えている方は、ここで説明したことを念頭に転職活動をしてみると少しは参考になるかもしれません。

【転職関連記事】
【転職】理学療法士・作業療法士・言語聴覚士のおすすめ転職サイト!
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それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
 
 
 

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2 件のコメント

  • 前回の改定より、外部主治医からのリハビリ指示書でも可能
    外部主治医からは、情報提供書ですよね???
    外部主治医 →→ 情報提供書 →→ 当院医師 → 指示書 → 療法士 の流れだと思いますが
     

    • これまで二重診療の問題がありましたが、平成27年度の改定で算定基準の原文内では「診療」という語句が外れています。神奈川県においては、はっきりと訪問リハ事業所の医師が診察をする必要はないとまで書かれているようです。

      但し、リハビリ計画書は医師を中心に作成するものですから、計画書を3ヶ月に1度作成し主治医にその計画書をもって情報提供する。ということになります。

      これは解釈の違いも出てくるかと思われますが、曖昧でやるのは危険ですので、当院の医事スタッフに県に問い合わせをしてもらいました。その結果、この解釈で構わないとのことでしたので、当院では外部主治医でのリハビリを行なっています。

      ですので、この記事内では必ず各々の都道府県に確認をしてください。と記載させていただきました。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    井上 直樹

    リハビリテーションコンサルタントの井上です。 コンサルタントとはその道のプロが助言や指導をするという意味です。 リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。 リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。 コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。 どうぞよろしくお願いします。