『靴』を見ることの重要性を改めて解説します。


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理学療法士の井上(@Rehacon)です。

 
先日インソール作製症例の記事を書きました。
 
その時の記事でも、これまでの記事でも靴を見ることは大切ですと書いてきたのですが、過去の記事を見返してみると、そこまで踏み込んで書いてないなぁということに気がつきました。
 
靴の理解は理学療法士としてとても重要な要素だと思っていますし、靴の理解があるとどんな靴を買ったらいいのかアドバイスすることも可能です。
 
場合にもよりますが、私の経験上靴の適切なフィッティングだけで痛みが取れたり、歩き方が変わります。
 
また、インソールを作る上でも靴は絶対に外せないキーワードです。
 
靴のフィッティングがうまくいくとインソール効果もグンと上がります。
 
療法士のみならず、一般の方々も理解した上で靴を選んでみてください。
 
結構違うはずですよ。
 
今回は、もう少し靴のことを掘り下げて説明をしたいと思います。
 

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大きすぎる靴はトラブルのもと

 
靴は窮屈なほど足にトラブルを起こすという印象があるかもしれません。
 
確かに小さい靴でトラブルを起こすこともありますが、実は多くの場合、大きすぎる靴がトラブルを起こします。
 
大きすぎる靴のトラブルは以下の通りです。
 
  • 外反母趾
  • 内反小趾
  • 胼胝(たこ)
  • 靴ずれ
  • 巻き爪 など
 
また、靴が大きいことで靴の中で遊びができてしまいます。そうするとバランスを崩さないようにするため、無駄な力みが生じます。
 
足元の無駄な力みは、足腰の疲労や痛みにつながります。
 
このように大きすぎる靴というのは良いことがありません。
 
 

靴の種類とチェック

 
靴の種類は多岐に渡ります。
 
  • ビジネスシューズ
  • ウォーキングシューズ
  • パンプス
  • スリッポン
  • ブーツ
  • スポーツシューズ
  • スニーカー
  • サンダル など
 
ここに挙げたように、数多く靴の種類があります。
 
それぞれ靴の種類やメーカーによっても違いがあり特徴があります。
 
以下に、一般的な紐付きのスニーカーを例に靴の構造(部品)とチェック項目について説明します。
 
 

アッパー・先芯

 
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アッパー:素材は何なのか。アッパーは靴の顔であり、外部の衝撃から足を守ります。
先芯:つま先部分の補強。ちゃんと補強されているか。アッパーと同様に足を外部の衝撃から守ります。
 
 

靴紐などの調整具

 
靴紐がついている、ベルトがついている、何もついていないなどを確認します。
 
靴紐などで足部の安定性をコントロールしやすくなります。逆に何もないと不安定になりやすいです。
 
 

カウンター

 
img_2632
 
踵部分の安定性に関与します。
 
カウンターが入っているかいないか、長さは長いか短いかを確認します。
 
 

シャンク・中底

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シャンク

靴の歪みや靴の曲がる部分に影響します。
 
  • シャンクが入っているか、いないか
  • どこで靴が曲がるか
 
シャンクが入っていないと靴は真ん中で曲がってしまったりします。
 
足の指の部分がちゃんと曲がるか確認をします。
 
また、踵部分がつぶれていたりへたっていたりしていないか確認をします。
 
 

中底

平らなのか凹凸があるのか
 
 

中敷き(インソール)

img_2629
  • 取り外せるか、取り外せないか
  • 取り外せた場合、インソールがフラットなのか凹凸があるのか。
 
 

本底(アウトソール)

img_2628
アウトソールは地面からの衝撃を吸収する役割があります。
 
どの部分が削れているのかなどを確認します。
 
 
 
このように靴の種類によってどんな靴なのか、どんな状態なのかをチェックしていきます。
 
靴をたくさん見ていると本当に様々で、同じメーカー・同じサイズだとしても、微妙に大きさや幅が違ったりします。
 
つい先日、介護シューズを新しく買うクライアントさんがいました。
 
その場に居れなかったのでチェックできなかったのですが、「同じメーカー・同じ種類・同じサイズで素材だけ違うもの」をお願いしたはずが、表記されているのは同じでも長さ・幅が実際全然違うものが届いていました。
 
言葉は悪いですが、かなりいい加減に作られているということです。
 
実はこういう靴は多いです。
 
ですから、必ず靴を確認して、足の計測をしてフィッティングすることが大切です。
 
靴のフィッティングが適切にできた上で、インソールを作ると結果が良いことが多いです。
 
インソールを作らないにしても、靴のフィッティングだけで効果があることがありますので、是非一度、意識して靴を買ってみてください。
 
理学療法士の方なら、クライアントさんの靴を見てみると、結構色々と違いがあって面白いですし、臨床に活かせる部分も多いですよ。
 
 

まとめ

 
靴のことについて少し掘り下げて説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
 
何度も繰り返しになってしまいますが、靴の適切なフィッティングはそれだけで歩行の改善・痛みの改善・姿勢の改善などと効果的なことがあります。
 
是非一度、自分の靴を見てみてくださいね。
 
それでは、参考になれば幸いです。
 
 

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井上 直樹
(同)Relate・(同)ALLMERU代表社員/理学療法士の井上直樹です。 このサイトでは一般の方に向けたリハビリの基本的な情報発信を行っております。また、不定期ですが雑誌や新聞などのマスメディア・WEB上のメディアにも情報提供を行っております。リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。リハビリに関わるコンサルティング事業を展開しております。お仕事依頼もお気軽にお問合せくださいませ。