どんなことも土台が大事。人間の身体は足元から。『靴とインソール』についてお話しします。


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どうもこんにちは。
PT井上(@Rehacon)です。

先日、インソールのセミナーに行ってきました。
 
インソールとは、靴の中にある「中敷き」のことです。
 
私が以前から行っている『DYMOCO(ディモコ)インソール』
 
ここのコンセプトが私は好きです。

それは何故か。

インソールの前に「靴」を重要視しているからです。

シンプルに考えたら当然なんですよね。靴が合ってなければインソールの効果は半減します。

理由として、靴が合ってない=靴の中で足が不必要に動いてしまう、若しくは当たって痛くなるということがあるからです。

糖尿病による足病変なども今は注目されていますし、足の専門医療はとても重要です。

 
 
改めて靴の重要性を今回のセミナーで感じました。

今回は、靴とインソールの重要性を誰にでも分かりやすいようにご紹介していきます。

以前の記事と重複しているところもありますが、ご了承下さい。

その前に、事前に以下の記事を読むとさらに理解が深まりますのでよかったら読んでみてください。
【key word】靴・足の計測・動的インソール
【対象者】一般の方・介護従事者・療法士学生・看護学生・看護師  など
 

靴のサイズが合ってない人が殆ど

 
みなさんは靴を選ぶとき、どんな基準で選んでますか?
 
  • デザイン
  • 履きやすさ
  • 履き心地
  • 価格   など
 
人それぞれ基準が違うと思います。
 
私は元々、デザイン重視派でした。
 
しかし、デザイン重視で買っていると時に問題が起こります。
 
  • 靴づれ
  • 足の痛み
  • 疲れる   など
 
このようにオシャレだけど、健康にはよくないというデメリットが生じます。
 
じゃあ、デザインと足に合った靴を買えばいい。ということになりますが…
 
 
以外とないんですねぇ…
 
さらに、自分ではサイズが合ってると思っていても合ってないことが殆ど。
 
仕事でクライアントさんの靴をチェックしても、多くの方がサイズ合ってません。
 
みなさん大きいサイズを履いてます。
 
およそ90%が大きい靴を履いているといわれています。
 
高齢者の方に限っていえば100%と言っても過言ではありません。
 
このくらい、実は自分の足のサイズって分かってないんですね。
 
 

大きすぎる靴によるトラブル

 
  • 外反母趾
  • 内反小趾
  • タコ
  • 靴ずれ
  • ハンマートゥ
  • 巻き爪  など
 
ハンマートゥとは、「足の指の変形」を意味します。
ハンマートゥ2
※引用画像:足の診療所
 
 
 

正しい靴を選ぶために必要なこと

 
過去の記事、「靴の履き方・選び方」たったこれだけで歩き方は変わる。PTは明日からすぐ実践してください。と重複してしまいますが、とても重要なことなので改めて説明します。
 
靴を選ぶにはまず、自分の適切な足のサイズを知る必要があります。
 
そのためには「足の計測」が必須です。
 
今はデジタル化が進んでいますので、靴屋さんでも計測してくれるところが増えてきました。
 
ただ、ここで注意点なのがデジタル測定では適切なサイズではなかったということがあるそうです。
 
今回のセミナー講師の先生が言ってましたが、データをとったら以外と実際のサイズと相違があったということでした。
 
つまり、ちゃんと教育を受けた方がアナログでサイズ計測することが望ましいといえます。
 
 

足のサイズ計測方法

 
  • フットプリント
  • 足長・足囲・足幅
 

フットプリント

IMG_2090
 
実際に荷重(体重をかけた状態)をかけて測定します。
 

フットプリントから分かること

  • どこの場所に体重がかかっていて、かかってないのか
  • 足の形:アーチの形状、エジプト型、ギリシャ型、方形型
  • 荷重状況:浮き趾(うきゆび)、胼胝(タコ)、扁平足、ハイアーチ  など
  • 足のサイズ
  • 足の変形:外反母趾や内反小趾   など
 
フットプリントだけでこのような状況がわかります。
 
 

足長・足囲・足幅

 
 

靴の選び方

 
以前に書いた記事よりももう少し詳しく書きます。
 
靴を選ぶ上で必要なポイントは、
 
  • 踵(かかと)の硬さ
  • 足の指の関節部分がしっかり曲がるか(真ん中が曲がってはダメです)
  • 紐やベルトなどが付いてる
  • 中敷きが取り外せる  など
 
細かく言うとたくさんありますが、まずはこれが基本的なポイントとなります。
 
ここまで足の計測と靴の選び方について説明してきましたが、少しは重要性が分かっていただけたでしょうか?
 
 
では、ここから先はインソールについて説明していきます。
 

 

インソールと言っても様々

 
この世の中、インソールの種類はめちゃくちゃあります。
 
IMG_2039
 
既製品もあればオリジナルもあります。
 
インソールってたくさんあるけど何が違うのか?
 
大別すると2つです。
 
  1. 「静的」インソール
  2. 「動的」インソール
 
この2つです。
 
字のままなんですが、静的インソールは足形をとったりするインソールのことで、動的インソールは歩き方や立ち方などの姿勢を分析して作るインソールです。
 
はっきりと言います。
 
どちらがいいかといえば、動的インソールの方が圧倒的にいいです。
 
人は二足歩行で歩きます。そして歩き方も十人十色で身体のバランスや痛みなど人によってバラバラです。
 
つまり、人それぞれでインソールは変わるべきなんです。
 
 

動作チェックする

 
  • 歩行時にどこが痛いのか、どのように、どの瞬間に痛いのか
  • バランスの崩し方はどうか
  • 立位姿勢はどうか   など
 
 
このように細かくチェックしてインソールパッドを「1ミリ単位」で付けていきます。
 
必要に応じて部分的にグラインダーという機械で削り、「0.5ミリ単位」で調整していきます。
 
このように数ミリ単位で調整していくのが動的インソールです。
 
どうですか?動的インソールのほうが良く感じませんか?
 
 

動的インソールの種類

 
これは私が知っているものだけしかお伝えできませんが、
 
  • DYMOCO(ディモコ)インソール
  • 入谷式足底挿板
  • FOIインソール
 
これらが該当します。
 
私はディモコインソールを作ります。
 
IMG_2032
 
 

DYMOCOインソールとは

 
Dynamic  Move  Controlの略でDYMOCOとなります。
 
「靴とインソールを用いて足元から歩行姿勢を意図的にコントロールし、スムーズでバランスのとれた状態」を意味します。
 
ディモコインソールのコンセプトは冒頭でも書きましたが、
 
「靴のフィッティング」と「動的インソール」です。
 
この組み合わせは間違いありません。
 
靴とインソールがうまく噛み合った時は本当に歩き方や姿勢がよくなります。
 
結果的に膝や腰の痛みや肩こりなども改善できますし、スポーツであればパフォーマンスが改善されます。
 
痛みに困っている方やスポーツでもっと結果を出したい方は動的インソールを作ってもらって下さい。
 
本当にオススメです。
 
ディモコがいいのか、入谷式がいいのか分からないという方もいると思います。
 
 
補足

入谷式足底挿板は理学療法士業界では超有名過ぎますが、故・入谷誠先生が開発、発展してきた世界に誇る技術です。
元々はディモコインソールから入谷先生が独自に発展させていったものが入谷式ともいわれています。
 
 
つまり、どちらも間違いないということです。
 
 
オリジナル動的インソールを作るデメリットはただ1つ。
 
価格が高いということ。
 
15,000円〜30,000円が相場かと思います。
 
パンプスやビジネスシューズ、ヒール靴などにも作れますよ。
 
ちょっと高いなと思われた方は、まず既製品のインソールを試してみてください。
 
特にディモコインソールは「ソルボセイン」という筋肉に近い素材を使っているのですが、様々な場面の既製品インソールも発売されています。
 
整形外科医と理学療法士が共同で開発しているものですので、オススメです。
 
 
 
 

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2件のコメント

ディモコインソール、3億円することになってます!!笑

インソールって難しいので手出したこと少ないです…
評価段階として、段ボールを1センチ四方に切り、各部位に重ねていって疼痛や歩容の変化を見るってやったことあるんですけど…最終的には重ねた場所にSORBOの人工筋肉インソールを入れるっていう流れで。
段ボールって加工しやすいですけど、あまり参考にはならないんですか??

3億円!
ご指摘ありがとうございます!

すぐに修正します。

インソールはたった1ミリですごく変化するものです。つまり、1ミリでも痛みを誘発してしまうこともあるということです。
ダンボールで試すなら、ホームセンターとかに売ってるゴムパッドを代用するといいと思います。

あとは、形や大きさは歩容や痛み、本人の足の形に応じて調整する必要はあります。

何でもトライ&エラーです。

患者様に不利益がでないようにやっていくのはいいと思います。

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井上 直樹
(同)Relate・(同)ALLMERU代表社員/理学療法士の井上直樹です。 このサイトでは一般の方に向けたリハビリの基本的な情報発信を行っております。また、不定期ですが雑誌や新聞などのマスメディア・WEB上のメディアにも情報提供を行っております。リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。リハビリに関わるコンサルティング事業を展開しております。お仕事依頼もお気軽にお問合せくださいませ。