災害医療。『エコノミークラス症候群』について解説します。


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みなさんこんばんは。
PT井上(@Rehacon)です。

 
熊本の大地震から数日経過しましたが、今日のニュースで車中泊から『エコノミークラス症候群』でお亡くなりになった方がいたという悲しい報道がありました。
 
また、阿部総理大臣もエコノミークラス症候群の防止を徹底するように指示したそうです。
Yahooニュース
 
お亡くなりになられた方には心よりご冥福をお祈り致します。
 
 
前回、災害医療の1つである『クラッシュ症候群』についてご紹介しました。
 
 
エコノミークラス症候群は名前から飛行機による疾患と連想しがちですが、実は飛行機だけでなく、長時間座っていたりすることでどんな場面でも起こりうる疾患です。
 
新潟の中越地震の時もエコノミークラス症候群でお亡くなりになられた方もいました。
 

 
まだ落ち着かない熊本地震。
 
車中泊をしている方も多くいらっしゃるかもしれません。
 
少しでも参考になればと、今回は『エコノミークラス症候群』について予防方法も含めご紹介します。
 
 

エコノミークラス症候群とは

 
エコノミークラス症候群は、別名『旅行者血栓症(りょこうしゃけっせんしょう)』と呼ばれています。
 
元々は飛行機の狭い座席で身動きがあまりとれないため起こりやすいと名付けられましたが、飛行機であろうが、車の中や新幹線の中であろうが同じ姿勢を取り続けることでも起こることがあります。
 
そのため、医療業界ではエコノミークラス症候群というと名称的に飛行機のエコノミーだけで起こりやすいものと連想させるため旅行者血栓症と呼びます。
 
 

エコノミークラス症候群の原因

 
長時間同じ姿勢を取り続けることで起こりやすくなります。
 
多くはふくらはぎの静脈に血栓(血の塊)ができてしまい、その血栓が肺にまで流れ、「肺塞栓症(はいそくせんしょう)」を引き起こします。
エコノミークラス症候群メカニズム 

エコノミークラス症候群2

※引用画像:東京血管外科クリニック
 

なぜ血栓ができてしまうのか

 
  • 長時間の同じ姿勢/足の運動不足
  • 乾燥
  • 低い気圧
  • 水分不足
  • アルコール摂取
 
と言われています。
 
 
補足

ちなみにお酒を飲む=水分摂取と思われている方もいますが、アルコールは利尿作用があります。
よくお酒を飲むとトイレに行きたくなりますよね?ドンドン身体から水分を出しているわけです。
アルコールは水分不足を促進させますので、注意が必要です。
 
 
機内での乾燥した空間や低い気圧により、体内の水分が放出され血液の粘性が強くなってしまいます。
 
血がネバネバしてくるということです。
 
ネバネバしてくると当然固まりやすくなります。
 
このような流れで血栓(血の塊)は作られていきます。
 

長時間とはどのくらいをいうのか

2007年のデータでちょっと古いですが、世界保健機構(WHO)は以下のように発表しています。
 
エコノミークラス症候群についての研究結果で、飛行機・列車・バス・自動車などの座席で、4時間以上座ったまま動かないでいると、血栓ができる危険性が2倍に高まる。
 
4時間は大丈夫ということではないです。

なるべく気がついた時に足首や足の指を動かすようにしたほうが予防になります。

 
 

肺塞栓症とは

 
簡単にいうと、血栓が肺まで流れ詰まります。
 
肺で詰まってしまうと、当然呼吸が苦しくなり、息切れや胸の痛み(胸痛)が起こります。
 
最悪の場合、死に至ることがあります。
 
これが「肺塞栓症」です。
 
 

エコノミークラス症候群の予防のポイントは6つ

 

  1. 長時間同じ姿勢をとらないこと
  2. 足首・足の指の運動を1時間に1回くらいは定期的に行う
  3. 定期的に足踏みをしたり歩くこと
  4. ふくらはぎのマッサージやストレッチをする
  5. しっかり水分摂取をする
  6. 時々深呼吸をする
足首や足の指は上下に動かしたりすることが大切です。
 
あとは、立って踵(かかと)上げをするのも有効です。
 
機内や新幹線などで長時間座り続けている場合は、定期的に通路などを3分〜5分程度歩くようにしましょう。
 
また、連日の車中泊などを強いられる場合なども定期的に外に出て歩くようにしましょう。
 
ふくらはぎのマッサージやストレッチも定期的に行うことをオススメします。
 
アルコールは控えめに、水分摂取はこまめにしましょう。
 
厚生労働省からもエコノミークラス症候群の予防Q&Aが提示されています。参考にしてください。
 
 

まとめ

 
熊本震災ではまだまだ余震が続いています。
 
車中泊をしている方も多いかと思います。
 
エコノミークラス症候群のような二次的なものは予防していけば起こらずにすむものです。
 
少しでも参考になればと思い、発信させていただきました。
 
少しでも被害が少なくてすみますように。
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 
 

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井上 直樹
(同)Relate・(同)ALLMERU代表社員/理学療法士の井上直樹です。 このサイトでは一般の方に向けたリハビリの基本的な情報発信を行っております。また、不定期ですが雑誌や新聞などのマスメディア・WEB上のメディアにも情報提供を行っております。リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。リハビリに関わるコンサルティング事業を展開しております。お仕事依頼もお気軽にお問合せくださいませ。