災害医療。『クラッシュ症候群』について解説します。


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みなさんこんばんは。
PT井上(@Rehacon)です。

 
この度は熊本での大地震により亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。
 
 
こんな時にブログを更新するのはいかがなものかと思いましたし、そう言われる方々もいらっしゃると思います。
 
少しの間自粛しようかと思っていましたが、何かブログから発信できないかずっと考えていました。
 
災害医療は阪神淡路大震災以降、注目されてきた分野です。
 
私は医師ではありませんが、医療従事者として何か発信できないかと思いまして、今回は災害医療の1つである『クラッシュ症候群』について説明させていただきます。
 
もし、友人やご家族、知り合いに今回被災された方がいましたらこの情報は役に立てるかもしれません。
 
役に立つと信じて発信します。
 

クラッシュ症候群とは

 
クラッシュ症候群とは、別名『挫滅症候群(ざめつしょうこうぐん)』といいます。
 
以下、Wikipediaから引用します。
 
挫滅症候群は、身体の一部が長時間挟まれるなどして圧迫され、その解放後に起こる様々な症候をいう。
クラッシュ症候群とも呼ばれる。重傷であることが見落とされる場合もあり、致死率は比較的高い。
 
 

クラッシュ症候群の症状

 
地震によって太ももや腕、腰などが長時間瓦礫(がれき)の下敷きになると、その後圧迫から解放された時に起こります。
 
初期症状は、血流障害による運動・感覚麻痺が部分的に見られます。
 
筋肉が長時間圧迫されると、筋肉細胞が障害・壊死を起こします。
 
それに伴い、壊死した筋肉細胞からミオグロビンやカリウム、乳酸などが血液中に大量に放出されます。
 
全身に広がると、高カリウム血症により心室細動や心停止が引き起こされる可能性があります。
 
また、ミオグロビンにより腎臓に影響を及ぼし腎不全を起こしたりする可能性があります。
 
注意が必要なのは圧迫から解放された直後には症状は出ず、数時間〜数日後に重症化することが少なくないということです。
 
 

クラッシュ症候群の治療方法

 
とにかくより早い救出が重要とされています。
 
早い救出ができなかった場合は、むやみに瓦礫の下敷きから救出することは最善ではないとされています。
 
阪神淡路大震災前は、「救出してから治療」という「瓦礫の外の医療」だったのに対し、阪神淡路大震災以降は、医師が瓦礫の中に入り治療を行う「瓦礫の中の医療」という考え方にシフトしています。
 
医師・看護師・救急隊が災害医療チームとして共に行動することが推奨されていて、各都道府県で設立されています。
 
現場の救急隊員や医師に指示を仰ぐということが大切です。
 
また、軽度の圧迫だったとしても、救急搬送される時は必ず圧迫に関する情報を伝えることが重要です。
 
 

理解しておくべきことは以下の通りです

 
  • とにかく早い救出が重要であること。
  • 2時間以上の長時間の圧迫はクラッシュ症候群を疑うこと。
  • 圧迫からの解放後はすぐに症状がなくても、数時間〜数日後に重症化する可能性があるということ。
  • 致死的なリスクがあるということ。
  • 早い救出ができなかったときは、むやみに瓦礫の下敷きから救出することは最善ではないこと。
  • 軽度の圧迫だったとしても、救急搬送される時は必ず圧迫された情報を伝えること。
 
このような知識があるなしでは違うと思います。

最後に、少しでも被災された方々に届きますように。
 
そして、1人でも多くの方が救われますように。
 
どうかこれ以上被害が拡大しませんように。
 
 

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ABOUTこの記事をかいた人

井上 直樹

リハビリテーションコンサルタントの井上です。

コンサルタントとはその道のプロが助言や指導をするという意味です。

リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。
リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。

コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。

どうぞよろしくお願いします。