【起業案件事例】訪問リハビリの立ち上げ支援から営業活動・訪問開始まで

【起業案件事例】 訪問リハビリの立ち上げ支援~営業稼働まで

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合同会社リレイトの井上(@Rehacon)です。
 
起業をして5ヶ月が経過しました。本当に月日が経つのは早いですね。
 
これからは、今仕事をさせていただいている案件の進捗や内容をお伝えするようなコンテンツも一部書いていきたいと思います。さらに、うまくいかなかった事例なども合わせて紹介できたらと思います。
 
今回は、6月から在宅専門のクリニックの開院に伴い、みなし訪問リハビリテーション(以下、みなし訪問リハ)の立上げ及び運営マネジメントに関わっている案件をご紹介致します。
 
長文となるため、まず第1回目ということで「立上げから訪問リハ開始まで」をご紹介致します。次回、「実際の運営マネジメント」についてコンテンツを配信致します。
 
ここでの契約内容は、臨床と部門運営マネジメントのコンサルティングとなります。
 
 

①開設から駐車許可証申請準備

訪問リハビリ 駐車許可証
みなし訪問リハは、医療機関の開院とともに訪問リハビリテーション(以下、訪問リハ)を行うことを申告しておけば可能となります。より詳しく知りたいという方は、東京都福祉保健局の内容を参考にしてください。
 
人員基準などの明確なものはありません。あくまでも、適当数という表現になっています。
 
この辺は訪問看護ステーションとは大きく違い、始めやすいというメリットがあります。一方で、民間でやることはできませんので、あくまでも医療機関や老人保健施設となります。
 
さて、ここからまずやらなくてはならないことは、加算の手続きです。訪問リハを行うにあたり、どの加算を算定するのか。
 
最初から取れる加算、取れない加算があります。また、人員数によっても取れる・取れないがあります。
 
これらの面を考慮して加算申請を指定窓口にて行います。該当する自治体のホームページを見ると指定窓口が載っていますので参考にしてください。
 
加算申請に加えてやっておかないといけないのが、駐車許可証申請(自転車訪問の場合は対象外)と各種書類関連(リハビリテーション指示書・計画書・興味関心チェックシート・シフト表・コスト管理表など)の作成です。
 
但し、駐車許可証についてはあくまでも準備です。
 
というのも、駐車許可をしてもらうには、訪問先が決まっていないと許可をしてもらえませんので、駐車許可証を実際に提出するまでに必要な書類を集めておくということになります。
 
その後、訪問リハの依頼が入ったとともに管轄警察署に届けをします。
 
 
注意
①提出書類も管轄警察によって違いが結構ありますので、あらかじめ電話をして確認しておくことをおすすめします。
②駐車許可証が発行されるまでの時間に管轄警察署によってばらつきがあるということです。中3日のところもあれば、中7日というところもあります。
書類関連については、今回はクリニック自体でGoogleのG-suiteを契約していたため、全てGoogle関連で書類作成及び管理をしています。
 
全てクラウド上管理となるため、いつどこでも安全に書類を作ることも可能です。ここはカルテも全てオンラインなので、訪問時にPCでカルテ入力をして完結です。移動時間で少し時間が取れることも訪問ではありますので、こういう時間を活用して書類を作ることもできるので業務効率化となります。結果的に無駄な残業をカットすることができます。
 
 
補足
紙にメモ⇒事務所でPCに転記というところもありますが、同じことを2回するので非常に非効率で無駄ですね。もしカルテは紙なら紙だけ、計画書類はPCでクラウド管理でやるべきです。

②営業資料・チラシ作成~営業

訪問リハビリ 営業資料 チラシ

私が作成する営業資料の内容としましては、配布するターゲットが主にケアマネージャー(以下、ケアマネ)になりますので、訪問看護ステーションからのリハビリと医療機関からのみなし訪問リハビリの違いを詳細に説明した資料にしています。

 
また、主治医を変えずに所属医師がリハビリ指示医として往診してもらい、訪問リハビリを行う流れやそのメリットデメリットを図を使ってなるべく簡易的に分かりやすく表現するようにしています。
 
チラシについては、1枚1面で詳細が分かりやすい内容にしていることと、チラシを作る理由としては、ケアマネの担当者やそのご家族にお渡ししていただくことや居宅支援事業所・施設のラックに置いてもらうことを想定しお願いをしています。
 
実際の営業でも資料と同様に、訪問看護とみなし訪問リハの違い、訪問リハを始めるまでの流れをご説明していきます。営業で直接セラピストが行くメリットとしては、ケアマネと顔を合わせられるという点です。実際に顔を合わせておくと安心感も生まれますし、実際に依頼ももらいやすくなります。
 
後述しますが、担当者会議に積極的に参加することを忙しいという理由で拒むセラピストも多いのですが、できる限り担当者会議には参加したほうが信頼感も生まれ、その後依頼をいただけることにつながります。
 
営業先については、今は自治体で居宅支援事業所のリストも集められますし、ワムネットでもリストアップすることができますので、この辺をうまく活用します。
 
さらに、必ずといっていいほど、地域のケアマネや訪問看護の方々が集まるコミュニティがあります。そこの世話人を誰がやっているのかを把握し、その方に直接あいさつに行って、一度コミュニティの集まりがある場合はそこであいさつをさせていただくアポをとることも大切です。

できたら、その時は医師・看護師・ソーシャルワーカー・PTOTSTなどで参加して事業所のメンバーであいさつできると関係性を作りやすくなります。

 
 

③訪問リハの依頼をもらってから開始まで

訪問リハビリ面談・契約・開始訪問リハビリ面談・契約・開始

実際に依頼を受けてからの流れとしては、所属医師からの依頼であればケアマネとご家族・ご本人に連絡を入れて、面談及び契約の調整を行います。

 
リハビリだけの依頼であれば、主治医の許可をとっていただき、診療情報提供書を所属医師宛てに作成していただきます。その診療情報提供書をもとに、リハビリの指示医として所属医師に往診をしてもらいます。その後リハビリの指示書を所属医師に作成してもらい、面談及び契約の日程調整を行います。
 
契約が済み次第、訪問リハの開始という流れになります。
 
訪問リハのスケジュール管理も全てオンラインで行います。ここのクリニックでは先に述べたようにG-suiteで管理していますが、Googleアカウントをもっていれば無料で15Gまで使えますので、書類関連からスケジュールまで全てオンラインで完結することが可能です。
 
 

まとめ

ここまでが、実際に立上げから開始までの流れとなりますが、少しは役に立つ内容だったでしょうか?
 
様々なものを並行して行うことになりますので、非常に大変ではありますが、内容自体はそんなに難しくはないのでやろうと思えば誰にでもできることです。首都圏では訪問リハを行う事業所も非常に多くなっているので簡単に集客することはできなくなってきていますが、オフラインとオンラインをうまく使って地域の関連職種の方々とコミュニケーションを積極的にとっていくことがとても重要です。
 
ここのクリニックでは、私がホームページの管理とSEO対策も行っていますが、WEBの活用は医療介護領域では後回しになっていることが多い印象です。そもそもSSL化されていないホームページばかりです。
 
チラシと資料を作ってケアマネにちゃんと会いに行く、ホームページをちゃんと運用するということは今後とても重要なので、ホームページを見直してみるというだけでも有効なはずです。
 
それでは長くなりましたので、今回はここまでとさせていただき、次回は実際の運営からマネジメントまでをご紹介していこうと思います。
 
それでは、最後までお読みいただきましてありがとうございました。
 

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井上 直樹
(同)Relate・(同)ALLMERU代表社員/理学療法士の井上直樹です。 このサイトでは一般の方に向けたリハビリの基本的な情報発信を行っております。また、不定期ですが雑誌や新聞などのマスメディア・WEB上のメディアにも情報提供を行っております。リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。リハビリに関わるコンサルティング事業を展開しております。お仕事依頼もお気軽にお問合せくださいませ。