理学療法士の井上(@Rehacon)です。
臨床でリハビリに長いこと関わってきていますが、本当に多い「膝の痛み」。
特にその中でも、
変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)
がとても多いです。
何か別の病気をして入院した方でも、いざリハビリをしましょうとなっても膝が痛いという方が本当に多いです。
外来でリハビリにくる方でも、膝の痛みで来院する方は非常に多いです。
みなさん痛くて、歩くのが大変でも外来通院してくれる。
これは何とかしないといけないと必死でやってきました。
今回はまず、この変形性膝関節症がどんな病気なのか、どのように診断されるのか、治療方法など基本的な概要について要約して分かりやすく解説していきます。
では、はじめていきます。
【Keyword】変形性膝関節症・原因・症状・診断・治療方法
【対象者】一般の方・リハビリ学生
目次
変形性膝関節症とは
これを略して「OA」といいます。
ですので、膝の変形性関節症の場合は「膝のOA」と医療現場ではよく使用する言葉になります。
名前の通り、「膝の関節が変形」してしまう病気です。
なぜ変形してしまうのか。
これは関節のクッションになっている「軟骨」があるのですが、この軟骨が摩耗していきクッション性が損なわれる。
さらにこの状態が長続きしていくと軟骨が擦り切れてなくなってしまいます。
痛みは「骨膜」で感じるんですね。
骨膜とは骨を覆っている膜です。ここが傷ついてしまうと痛みを感じるようになります。
膝の解剖学
※引用画像:「膝の痛み」全解説
つまり、ここの障害が殆どです。
ここの変形が起き、内側に反るように変形していきますので「内反変形」と言います。
これが変形性膝関節症です。
変形性膝関節症の原因
骨粗鬆症
骨粗鬆症によって変形がすすむ可能性があります。
男性よりも女性のほうが圧倒的に多い疾患の背景はこういうことです。
男性よりも1.5倍〜2倍女性のほうが多いといわれています。
職業
筋力で保護してるのでカバーはできているものの、将来変形性膝関節症のリスクは必ずあります。
いつもしゃがんでは立っての繰り返しです。膝の関節を繰り返し使ってますので変形性膝関節症のリスクがあります。
膝だけでなく、腰も悪くなりやすい職業といえます。
症状
- 立ち上がる時に痛い
- 歩くと痛い
- 階段の昇り降りで痛い
- 膝の内側が痛い
- 膝が伸びづらくなってきた
- 膝が伸びきらない
診断
問診
視診・触診
- 筋肉の萎縮(筋肉が痩せてしまう)があるかどうか
- 水が溜まってないか
- 患部に熱はもってないか
- 内反変形していないか
画像
レントゲン
- 関節の隙間がどのくらいあるか
- 変形はどの程度か
MRI
治療方法(手術療法)
私は医師ではありませんので、ご紹介までに。
人工膝関節置換術
これは割とメジャーな手術方法で、術後にリハビリでも担当することが多いです。
その他の手術方法
- 関節鏡手術
- 高位脛骨骨切り術
- 単顆片側置換術
まとめ
いかがでしたでしょうか。
変形性膝関節症は本当に多い疾患です。
リハビリを担当する上でもかなりの高確率で担当することが多い疾患です。
手術以外にもたくさん治療方法があり、保存療法であるリハビリはとても重要です。
「痛みを軽減する方法」や「筋力トレーニングの方法」、「日常生活での注意点」、「サポーターなどの使用」、場合によっては「装具方法」など一概にリハビリといっても多岐に渡ります。
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