介護従事者のみなさん!これだけは覚えておいてください。「運動の開始基準と中止基準」をやさしく解説します。


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みなさんこんにちは。
PT井上(@Rehacon)です。

先日訪問リハビリにお伺いしているご利用者さんのご家族からこんな話がありました。

「先生、これはどう思いますか?」

デイサービス手帳を見せてくれました。

血圧 162/160

「(心の声)… おいおい、大丈夫か?」

医療従事者のみなさんならあれ?となると思います。

こんな数字ありえないです。

少なくとももう1回測りなおすはずです。

ここのデイサービスはリハビリ特化型デイサービスです。

この血圧でたくさん運動してきたそうです。

この数字が事実だとしたらちょっと怖くないですか?

本当はこういう風に怖く感じないといけないわけです。

知らない怖さを改めて感じました。

今日は介護関係者の方々に是非とも知ってもらいたい内容です。

さらには、リハビリ特化型デイサービスで働く人は余計に知ってもらいたいんです!

知らないことは仕方ないのです。

ですので、今日覚えてしまいましょう!

【対象】ケアマネ・介護従事者・新人療法士
【Keyword】アンダーソンの運動基準・運動の開始基準・運動の中止基準

アンダーソンの基準の土肥変法

運動を行なわないほうがよい場合

  1. 安静時脈拍数120/分以上
  2. 拡張期血圧120以上 → 下の血圧です。
  3. 収縮期血圧200以上 → 上の血圧です。
  4. 労作性狭心症を現在有するもの
  5. 新鮮心筋梗塞1か月以内のもの
  6. うっ血性心不全の所見の著しい不整脈
  7. 心房細動以外の著しい不整脈
  8. 運動前すでに動悸、息切れのあるもの

デイサービスに行けるくらいの人ですから、当てはまるのは①②③⑧といったところでしょうか。

血圧:200/120以上
脈拍:120以上

この数字で基本運動は中止します。それかしばらく経ってからもう一度計測します。

冒頭に書いた血圧をみてください。下の血圧はもうアウト!ですね。

 

途中で運動を中止する場合

  1. 運動中、中等度の呼吸困難、めまい、嘔気、狭心痛などが出現した場合
  2. 運動中、脈拍が140/分を超えた場合
  3. 運動中、1分間に10個以上の期外収縮が出現するか、または頻脈性不整脈(心房細動、上室性または心室性頻脈など)あるいは徐脈が出現した場合
  4. 運動中、収縮期血圧40mmHg以上または拡張期血圧20mmHg以上上昇した場合

これは③以外は当てはまりそうです。いや、③もあり得ますからね。

期外収縮:これは不整脈の1つです。もともと心拍は一定のリズムですが、その心拍のタイミングが予定よりも早く起きることをいいます。

これは脈拍を触知していれば分かります。

血圧上の血圧が40以上、下の血圧が20以上増加した場合、様子見になります。

つまり、運動中にも血圧測定はしておくほうがいいということです。

脈拍140以上 これも触知すれば分かりますね。

それか血圧測定すればデジタル血圧計であれば脈拍も一緒に出てきますのでそれを参考にしてください。

 

次の場合は運動を一時中止し、回復を待って再開する

  1. 脈拍数が運動時の30%を超えた場合。ただし、2分間の安静で10%以下に戻らない場合は中止にするかかなり負荷の少ない運動に切り替える
  2. 脈拍数が120/分を超えた場合
  3. 1分間に10回以下の期外収縮が出現した場合
  4. 軽い動悸、息切れを訴えた場合

これも全部当てはまってきそうですねぇ。

何となくイメージわきましたか?

この基準はとても大事ですよ。

 

全てがこれに準じるわけではない

見出しの通り、全てに当てはまるわけではありません。

この基準を満たそうとすると、運動が実施困難な方々も存在します。

じゃあどうする?ってことですけど、デイサービス利用前の対応が重要です。

 

ケアマネさん!偉そうですがこれは覚えておいてほしいことです!

利用開始前に必ず申込書を書いてもらうと思います。

デイサービス側は、この申込書に運動開始基準・中止基準を記載する欄を作ればいいと思います。

ケアマネさんは事前に主治医にこの基準を聞いてほしいのです。

「先生怖いから聞きづらいのよ。」

そう思ったそこのケアマネさん!

ご利用者さんの体のため、デイサービス側のリスク管理のためです。

是非そこは頑張って聞いてください。それは仕事です。

 

まとめ

生意気にも色々と書かせてもらいましたが、超超超重要事項です!

今回ご紹介した方の血圧で普通にがっつり運動して、目の前で倒れたらどうしますか?

10人規模のリハビリ特化型デイサービスが多いと思います。

看護師さんが必須ではないですからね。

だからこそ、こういう状況にならない対応が必要です。デイサービスやスタッフのためにもリスク管理が重要です。

是非覚えていただくと役に立つはずです。

ご参考になれば幸いです。


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ABOUTこの記事をかいた人

井上 直樹

リハビリテーションコンサルタントの井上です。

コンサルタントとはその道のプロが助言や指導をするという意味です。

リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。
リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。

コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。

どうぞよろしくお願いします。