【専門家向け】平成28年度診療報酬改定。回復期リハビリテーションが包括化?要約して解説します。


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理学療法士の井上(@Rehacon)です。

平成27年度もあと残すところ1ヶ月半ですね。

4月になり、医療関係者はあたふたする時期になります。
 
 
平成28年度診療報酬改定
 
 
遂に改定内容が公開されましたが、予想通り厳しい改定となりそうです。
 
今回は、回復期リハビリテーションに関わる改定を要約して解説します。
 
全文を読みたい方はこちらをどうぞ。

注意
あくまでも個人的な見解になります。
 
【key word】診療報酬改定・回復期病棟・包括化・減算・一定水準
【対象者】PT・OT・ST・病院関係者
 

 
回復期リハビリテーション病棟を有する保険医療機関について、当該病棟におけるリハビリテーションの実績が一定の水準に達しない保険医療機関については、回復期リハビリテーション病棟入院料を算定する患者に対して1日に6単位を超えて提供される疾患別リハビリテーション料を、回復期リハビリテーション病棟入院料に包括する。
 
今まで回復期病棟に入院している方に対しては1日最大「9単位」までリハビリを提供できていました。
 
それが、一定の水準に達していない場合については「6単位」が上限となります。
 
 

一定の水準とは

(1)保険医療機関における回復期リハビリテーション病棟におけるリハビリテーションの提供実績が一定の水準以上であるとは、過去6か月間に当該保険医療機関で回復期リハビリテーション病棟入院料を算定する患者に提供された疾患別リハビリテーションの1日平均実施単位数が6単位以上であることをいう。ただし、過去6か月間に回復期リハビリテーション病棟入院料を算定した患者が10人未満の場合を除く。

(2)効果に係る実績が一定の水準を下回るとは、過去6か月間に当該保険医療機関の回復期リハビリテーション病棟から退棟した全ての患者(計算対象から除外される患者を除く。)についての、①の総和を②の総和で除したものが27未満である状態をいう。

①退棟時のFIM得点(運動項目)から入棟時FIM得点(運動項目)を控除したもの
②各患者の入棟から退棟までの日数を、当該患者の入棟時の状態に応じた算定上限日数で除したもの


(3)在棟中に一度も回復期リハビリテーション病棟入院料を算定しなかった患者及び在棟中に死亡した患者は、(2)の算出から除外する。また、入棟日において次に該当する患者については、毎月の入棟患者数の100分の30を超えない範囲で、(2)の算出から除外できる。
 
①FIM運動項目得点が20点以下のもの
②FIM運動項目得点が76点以上のもの
③FIM認知項目得点が25点未満のもの
④年齢が80歳以上のもの
 
(4)高次脳機能障害の患者が過去6か月の入院患者の40%を超える保険医療機関においては、高次脳機能障害の患者を(2)の算出から全て除外することができる。この場合、(3)については、「毎月の入棟患者数の100分の30」を、「毎月の入棟患者数のうち高次脳機能障害の患者を除した患者数の100分の30」と読み替えるものとする。
 
(5)在棟中にFIM得点(運動項目)が1週間で10点以上低下した患者については、(2)の算出において、当該低下の直前の時点をもって退棟したものとみなして扱ってよい。
 
一定水準の評価基準は「FIM」です。

上記引用した(2)の①②で割ったものが「27未満」では一定水準を下回るということになります。
 
 

一定水準の評価が除外されるものについて要約します

  • 回復期入院中、回復期リハビリテーション入院料を算定しなかったケース・死亡したケース
  • 回復期に入院した時、以下の4つに該当する場合は、10人のうち3人を超えない範囲で除外できる。
①FIM運動項目得点が20点以下のもの
②FIM運動項目得点が76点以上のもの
③FIM認知項目得点が25点未満のもの
④年齢が80歳以上のもの
 
  • 高次脳機能障害の患者さんが過去6ヶ月の入院において、40%を超える場合は除外される。
  • 回復期入院中にFIM(運動項目)が1週間で10点以上低下した場合、引用(2)の算出でFIM低下直前の時点を退棟したものとみなしてよい。
 

経過措置

平成28年4月1日以降の入院患者さんについては平成29年1月1日から実施。
 
 

個人的な見解

脳血管疾患の場合は発症から60日まで9単位算定可能のようですが、高次脳機能障害がない方の場合、一定水準に満たない場合は2ヶ月以降は6単位になります。
 
一定水準を満たせば問題ないといえばないのですが、FIMで評価されるため入院受け入れは回復する可能性の高い患者さんを選ぶことになりかねません。
 
というかなるでしょう。
 
つまり、回復期病棟をもつ病院が周りに多ければ奪い合うことになります。
 
病院によっては一定水準を満たせず、大きな減算となるところが多く出てくることになります。
 
かなり厳しい改定といえます。
 
 

療法士の今後

この改定を踏まえて考えると、まず考えられるのは以下の通りです。
 
  • 新卒療法士の就職先が減る
  • 現在回復期で働く療法士達の給料が減る、もしくは昇給額が減る
 
これは覚悟が必要です。
 
 

今後の対応策をどうするか

これは管理者の腕の見せどころではないでしょうか。
 
  • 病院の上層部、事務サイド、ソーシャルワーカーなどと今後どういう受け入れをするのか。どういう方なら受け入れて、受け入れないのか。
  • 高次脳機能障害専門の回復期を立ち上げる?
  • 療法士達の人員は果たして適切なのか。
  • コスト意識をしっかり持たせているか。
  • 法人内で受け皿として訪問看護ステーションなどを作るほうがいいのではないか。
 
等々色々あると思います。
 
どちらにしても対策は考えないと大きな収益減になってしまいますね。
 
 

まとめ

確かに数値化は大切ですが、リハビリテーションは正直、数値だけで計れないのも事実です。
 
急性期・回復期で適切な「質と量」のリハビリを受けられなければ、これは必ず後々残存する障害に影響します。
 
誰が一番の被害を受けるか。

当然患者さんです。

 
もう少し厚労省も考えてほしいものです。
 
まあ、もうどうにもこうにも財源はないんでしょうが…
 
 
次回は、加算など他の改定部分について解説します。
 
参考になれば幸いです。
 
 
>>次のページ
 
 

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ABOUTこの記事をかいた人

井上 直樹

リハビリテーションコンサルタントの井上です。

コンサルタントとはその道のプロが助言や指導をするという意味です。

リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。
リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。

コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。

どうぞよろしくお願いします。