リハビリ・ヘルスケア質問箱。『移動補助具』選定について。


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みなさんこんばんは。
PT井上(@Rehacon)です。
 
 
先日、理学療法士の方からご質問をいただきました。
 
その内容をご紹介させていただき、あくまでも私の視点ですがお答えしたいと思います。
 

ご質問内容

原文をそのまま以下に転載します。

今日はすくみ足がある方の在宅室内での移動補助具選定についての質問です。

現在担当している方は診断名としては変形性腰椎症、難聴(耳元で大きな声で聞こえる)くらいなのですが、転倒歴もある為か恐怖心が強く、歩き始めや方向転換時に強くすくみ足が出ます。

ステップ反応なども不良で移動時に支持物は必須です。ご家族の意向もあり現在独居で頑張っておられます。

今までは物が多い室内を足をすくませながら伝い歩きで移動されてましたが、最近リフォームされフローリングで動線を確保され移動手段検討の運びとなりました。

歩容だけで考えるとピックアップが一番安定されてるのですが、一番の希望に調理したものや物も運びたいという思いがあり、お盆付きの歩行器を考えています(今まではキッチンワゴンを使用)。

しかし車輪が大きく操作がスムーズな分すくみ足がでやすく、ブレーキ操作にも慣れる必要があります。

ご家族はできる限り自分でできることはさせたいと宅配弁当やヘルパーなどのサービス導入には現時点で否定的です。

このような場合、選定に何かアドバイスありますか?

私なりの見解

 

まず私が着目するのは、「すくみ足」の原因が何なのか?という点です。

 
すくみ足の原因として考えられるのは、
 
  • パーキンソン病
  • パーキンソン症候群
  • 脳血管性パーキンソニズム
  • 薬剤性パーキンソニズム
  • 不安・恐怖心
 
こういったものが考えられます。
 
担当の方の疾患は、「変形性腰椎症」と「難聴」とのことですが、年齢が分かりませんがご高齢の方と察しますので、もしかしたら微小な多発性脳梗塞があるのかもしれません。
 
だと仮定すると、脳血管性パーキンソニズムが存在してもおかしくはないと考えます。
 
この辺りは理学療法士では推測しかできませんので、一度主治医に相談するといいと思います。
 
 
話しは戻りますが、すくみ足の原因では不安や恐怖心もあります。
 
過去の転倒からくる心理的要因も大きな要因かもしれません。
 
やはりその場合は、安全に歩行ができるように可動域・筋力・筋出力などの様々な視点から身体機能の改善を目指す必要はあると思います。
 
 
歩行補助具として、「お盆付き歩行器」を選択されたのは私も賛成です。
 
お盆付き歩行器といってもいくつか種類があると思います。
 
車輪の大きさや駆動性能、ブレーキの形状や操作性など物によって違いがありますので、福祉用具担当者と話し合ってみて色々と試すといいと思います。
 
 
福祉用具担当の方とコミュニケーションがしっかりとれると、レスポンスよく対応してくれるようになります。
私の身近には、お陰様でめちゃくちゃ優しくて利用者さん想いの担当の方がいて、日々の臨床で非常に助かってます^ ^
 
 
能力面やリフォームしたことによる環境面の変化もありますので、すぐに実生活に取り入れていくのではなく、リハビリの一環として進めていくのはいかがでしょうか。
 
(例)

食事を運ぶことを想定した重さのものをお盆に置いて歩く練習  など
 
 
調理した物を運びたいというニーズもあるようですので、リハビリをする上での動機付けにもなるかと考えます。
 
実生活に導入するのは実用レベルになってからが安全ですね。
 
ただ、それまで食事などをどうするのかという課題は残されますね。ここが非常に難しいところです。
 
 
職場に作業療法士はいるでしょうか?
 
もしいるなら、作業療法士に家事動作に対して介入してもらうのも1つかと思います。
 
 
結果的にいえることは、実用レベルまではやはり他のサービスと並行して行うのがベストだと私は考えます。
 
 
移動補助具としては、「お盆付き歩行器」がベストだと私も考えます。
 
また、家の広さなど環境状況にもよりますが、お盆付き歩行器とピックアップ歩行器とを日常生活でうまく使い分けることも検討してみてもいいかと思います。
 
こういったことをご本人・ご家族・ケアマネさんなどに提案してみてはいかがでしょうか。
 
 
何だか曖昧な回答になってしまい大変申し訳ありません。
 
非常に悩むケースだと思います。
 
 
少しでも参考になれば幸いです。
 
 
ご質問ありがとうございました。
 
 
 
 
 
>>過去の質問はこちら
呼吸器とタバコの関係性について
 
 
 

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日経ヘルス 2017年10月号

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1 個のコメント

  • お忙しい中、またご利用者の情報が足りない中でアドバイスいただきありがとうございました。すくみ足が出やすくなってしまう歩行器を提案する自分の判断に不安があり、質問させていただきました。答えを出さなければと思いがちですが、歩行器の使い分けやサービスの並行利用の説得など、柔軟な対応に気づくことができました。新しい環境での生活が安全にできてゆかれるよう、アドバイスいただいたことを早速参考にさせていただき、取り組んでみます!ありがとうございました。

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    井上 直樹

    リハビリテーションコンサルタントの井上です。

    コンサルタントとはその道のプロが助言や指導をするという意味です。

    リハビリについての適切な情報発信は現在少ないのが現状です。
    リハビリのことはリハビリの専門職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士)が情報発信するべきだと考えています。

    コンセプトは誰にでも理解できるように分かりやすく解説していくことです。

    どうぞよろしくお願いします。